株式会社シマンテックは13日、世界24カ国を対象に調査した「ノートンネット犯罪レポート2011」を公表した。それによれば、世界のネット犯罪の被害額は年間1140億ドルに上ることがわかった。
調査は2月6日から3月14日まで、日本や米国、英国、フランス、ドイツ、中国、インド、オーストラリア、南アフリカなど24カ国に住む18歳以上の成人1万2704人、8~17歳の児童4553人、教員2379人を含む合計1万9636人にインタビューを実施した。
調査によれば、成人ネットユーザーの3人に2人以上(69%)が、過去にサイバー犯罪の被害に遭ったと回答。これは、毎秒14人、毎日100万人以上がサイバー犯罪の被害に遭っている計算になる。
これに対して、日本では成人ネットユーザーの38%が、これまでにネット犯罪被害に遭ったと回答。このうち、過去12カ月に被害に遭ったのは51%で、被害者数は1150万人に上ると推定される。被害額は1842億円(22億ドル)に達したという。
シマンテックはさらに、ネット犯罪で失われた時間を金額に換算し、世界では年間2740億ドルの損失が発生していると指摘。金銭的被害と合計すると、年間3880億ドルの損失となり、マリファナ、コカイン、ヘロインの違法取引総額である2880億ドルを上回るという。
このほか、最新のセキュリティソフトをインストールしていないという成人ユーザーは世界で41%、日本で45%。シマンテックでは、期限切れのソフトを使うなどの「下手な選択が経済的損失をもたらす」として、最新のソフトへの更新を呼びかけている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110914-00000014-impress-inet