野田佳彦新首相は1日、内閣の要となる官房長官に側近の藤村修前幹事長代理(61)の起用を決めた。財務相には、野田選対顧問も務めた岡田克也前幹事長(58)の起用で最終調整している。2日に新内閣を発足させる。
新首相は組閣では党内バランスを重視する方針で、旧民社党系グループの川端達夫衆院議院運営委員長(66)、小沢一郎元代表のグループの三井弁雄(わきお)国土交通副大臣(68)が入閣の方向だ。
玄葉光一郎国家戦略担当相(47)や安住淳前国対委員長(49)も閣内で起用する方針だ。先の党代表選に出馬し、決選投票で野田新首相を支持に回った鹿野道彦農水相(69)は再任する方向で最終調整している。鹿野氏は筒井信隆農水副大臣(66)を推したが、最終的には受け入れる方向だ。
細野豪志原発事故担当相(40)は、東京電力福島第1原発事故の収束と原発の安全性向上を続ける観点から、原子力規制行政を担う原子力安全庁を環境省の外局として新設することを踏まえ、環境相と兼務で再任する。平野達男震災復興担当相(57)、国民新党の自見庄三郎金融・郵政改革担当相(65)の再任も決まった。
新首相は2日午前10時に官邸入りし、組閣本部を設置する。国民新党の亀井静香代表と会談した後、同日中に組閣作業を終え、天皇陛下による新首相の任命式と新閣僚の認証式を経て、新内閣を発足させる。同日午後5時には首相会見し、同6時には初閣議を予定している。
新首相は9月中旬に臨時国会を召集し、衆参両院で所信表明演説、各党代表質問を行う。東日本大震災復興に向けた3次補正編成に時間が必要なため、臨時国会は短期で閉じ、10月に再召集する案も出ている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110902-00000507-san-pol