実物大の建物を揺らすことができる世界最大の震動破壊実験施設「E―ディフェンス」(兵庫県三木市)で18日、長周期地震動を抑える米国製の免震装置を組み込んだ鉄骨5階建てを、東日本大震災の地震波で揺らす実験が行われた。
揺れの加速度は半減し、免震の効果が証明された。
実験は、防災科学技術研究所が米ネバダ大と共同で行い、宮城県岩沼市で観測された震度6弱の横揺れを約3分間再現。建物は円を描くようにゆっくり動いて地震動を吸収した。震動台の最大加速度は598ガルだったが、建物は298ガルで、室内の固定されていない家具も倒れなかった。
日本の免震装置は建物の底に敷いたゴムで揺れを吸収する仕組みが主で、ゆっくり揺れる長周期地震動に弱いとの指摘がある。今回の装置は、建物底部の支柱が振り子のように動き、長周期地震動も軽減できる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110819-00000667-yom-sci