関西電力が管内の企業や一般家庭に節電への協力を求めたことを受けてスタートした今回の「風」ですが、ひとまずここで、終了してみようと思います。
これまで鉄道会社の「節電ダイヤ」や原子力発電に対する賛否など、多岐にわたる内容のメールや手紙を紹介してきました。
その中で、次のようなご意見も寄せられました。
《節電を呼びかけているテレビの番組作りはどうですか》という大阪府和泉市の30代女性。この方は、日ごろから家計のために節電を心がけ、今年は一度もエアコンをつけておらず、扇風機を回し、首に保冷剤を巻き付けて暑さをしのいでいるそうです。
さらに《(テレビ局は)深夜番組を止めるわけでもなく、昼はドラマの再放送を流すばかり。おかしくないですか。節電というなら、深夜番組などは止めるべきじゃないですか。視聴者には同じように思っている方もいると思います》と訴えています。
ピーク時の節電という意味では、日中こそ放送を控えるべきというご意見も、ほかにありました。この方が節電を報じる側の姿勢に疑問を持たれたのは、ご自身が真摯(しんし)に節電に取り組み、誇りのようなものを感じていらっしゃるからだと思います。
この方のように、日ごろから節電している方が少なくないことも、今回改めて確認できました。
通勤電車の冷房が昨年よりも抑えられ、商業施設や官公庁の照明も暗くなるなど、節電ムードを感じない日はありません。しかし、逆にこのような取り組みに対する皆さんの努力や我慢が“節電疲れ”につながらないか、危惧されます。
まもなく8月です。まだまだ暑い日が続くでしょう。無理をしないで、あくまでも一人一人ができる範囲で、ピーク時の電力消費を抑えられるよう節電を実行することで、この厳しい局面を乗り越えていきましょう。(海)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110728-00000134-san-soci