仕事や病気、介護などで親が子どもの面倒が見られない時に、子どもを一時的に預かる事業を展開しているNPO法人こども家庭リソースセンター沖縄(與座初美代表)は9日、沖縄市中央のファミリーサポート・ジョブカフェで、若年者育児支援プログラム「ヤングママ・パパ応援事業」を開いた。
10代から20代前半に出産を経験した父母が対象で、9日は母親9人が参加した。講座は9月24日まで毎週土曜日に開催される。子育てや人生、働くことなどについて、さまざまな講師を招き理解を深める。
初回のこの日、17歳で出産した浅野幸恵さん(28)が体験を語り「高校生だった当時、中絶か自主退学を求められ出産までさまざまな壁があった。産みたい気持ちが強く、1年休学し4年かかって卒業した」と振り返った。妊娠すると退学か中絶を余儀なくされるケースが多い中「おなかに宿った命を粗末にしたくない。高校生だから中絶しなさいというのはおかしい、と先生に訴えた」と交渉経過を語った。
2歳の子を持つシングルマザーの女性(24)は、夜の仕事をしながら元夫の借金を完済。今は昼の保険関係の仕事に就いている。「9月にファイナンシャルプランナーの資格試験を受ける。将来は独立したい」と夢を語った。
また、夜の仕事で出会った友人らとは今でも交流があり、「みんな勉強する意欲はあっても自分にはできないと自信を失っている人もいる。私が頑張ってみんなの励みになれば」と話した。
参加者からは「苦労しているのは自分だけと思っていたが、みんなの話を聞いて良い刺激になった」「自分に甘えていた。少しずつ意識を変えたい」などと感想を話した。
與座代表は「沖縄は若年出産全国一という輝かしい実績がある一方で、若年ならではの悩みもある。お互いに共有することで、仕事を含めチャレンジする権利を謳歌(おうか)してほしい」とエールを送った。
午後は「きょうから使える家族の法律」をテーマに、弁護士による講座もあった。
同事業は県の「県地域子育て創生事業」の一環で実施。(1)人間として自立・自律すること(2)生命のつながりと次世代を育てること(3)人生の選択肢が増えること―が狙い。
同講座の受講料無料。一時保育もある。問い合わせは、こども家庭リソースセンター沖縄(電話)098(938)9244。
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