◇新潟・富山・石川・福井の５０神社集い－－４日
０７年の中越沖地震や翌年の不審火に遭い、改修や再建を繰り返した柏崎市西本町３の八坂神社で４日、「東日本大震災復興祈願祭」が開かれる。新潟、富山、石川、福井の４県の北陸神道青年協議会に属する約５０の神社の神主らが集う。八坂神社の佐藤明史宮司（５２）は「地震では自分が助けてもらった。今度はみんなでお祈りして被災地を励ましたい」と話す。【宮地佳那子】
同協議会は毎年この時期に研修会を開いているが、祈願祭は大震災を機に佐藤宮司が発案した。佐藤宮司は、９５年の阪神大震災では甚大な被害を受けた神戸市東灘区御影町に駆けつけ、神社の祭器具の運び出しや梅の植え替えに協力。０４年の中越地震では長岡市の神社で救援物資の搬入に携わった。
中越沖地震では、兼務する市内７社のうち６社が被災した。玉垣や灯籠（とうろう）の多くが倒れ、八坂神社は拝殿が大規模半壊した。だが、佐藤宮司が各地で震災復旧に携わったのが縁で、全国の神主らが応援に駆け付けてくれた。同神社は支援物資の収集拠点にもなった。
改修工事がほぼ完了までこぎ着けた直後の０８年６月、不審火に見舞われ、拝殿を焼失した。それでも翌７月には拝殿跡地にテントを張って例祭の祇園祭を開催した。「地震に火災。どうしていいのかと途方に暮れた。でも大変な時こそきちんと祭典をしたかった」と振り返る。工事は同１０月に完了した。
今回の祈願祭では、佐藤宮司と、中越沖地震から復興した柏崎市の酒造会社、当時の市復興担当職員らが講演する。
佐藤宮司は「これからも積極的に支援していきたい」と話す。
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