◇来月中旬めど、市民団体開設 健康相談、交流の場
福島第1原発事故で飛散した放射性物質から子どもたちを守ろうと活動を続ける、保護者らによる市民グループ「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」が、子どもの健康相談に気軽に応じる情報施設「こども福島情報センター」の開設に向け準備を進めている。7月中旬をめどに開設する予定で、相談窓口に限らず、保護者同士が意見交換できる社交場としても活用する。福島ネットワークの中手聖一代表は「一人でも多くの親に放射性物質に関する知識を普及し、子どもの心のケアにもつなげていきたい」と話す。
福島ネットワークは5月1日、子育て中の親を中心に約250人が集まり結成した。メンバーは、わずか1カ月で400人を超えたという。子どもが立ち寄りそうな場所の放射線測定、放射能に関する学習会の開催など子どもの被ばくを減らすために独自の活動を続けている。
避難生活を続ける人の中には、インターネットが使えないなど情報収集が難しい人もいることから、情報センターは幅広い情報発信を目指している。医療関係者や研究者ら専門家と連携を取って健康相談に応じたり、避難・疎開先の紹介、放射能についての書籍やDVDも置く。
また、保護者が集い、悩みを打ち明けたり意見交換の場としても活用していきたいという。情報センター担当の丸森あやさん(43)は「悩みや不安を一緒に考えていくことも必要。一人でも多くの人に利用してほしい」と呼び掛けている。【山本健太、矢追健介】
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