保険料100円だけで利用できる託児所「kizuna託児ルームたけの子」が2日、福島市鳥谷野の「青空幼児園たけの子」内にオープンする。被災した子供の支援を行うボランティア団体「『絆』プロジェクト」(東京都渋谷区)が企画し、現地のボランティアと協力して運営するという。
「絆」プロの託児チームは5月中旬、ブログなどを通じて託児所のための部屋の提供者を募集。「青空幼児園たけの子」の代表、辺見妙子さん(50)から「部屋が空いている」とのメールが寄せられ、福島市での開設を決めた。
このほか、ブログなどで託児ルームの備品を募ると、全国各地から1週間ほどでぬいぐるみや絵本、トランプなどの支援物資が送られてきた。5月28日までに福島在住の保育園での勤務経験者なども保育ボランティアのスタッフとして集まった。
運営時間は火、木曜日の午前9時~午後3時。時間内であれば何時間でも、子供1人に付き保険料の100円のみで利用できる。定員は火曜日は0~6歳児4人、木曜日は1~6歳児4人。原則的に食べ物は預からない予定だが、昼食の時間を挟む利用者には例外として弁当を持参してもらう。
託児チームのメンバーでベビーシッターサービス会社「ファイン・スマイル」(千葉県松戸市)の代表、川上朋子さん(39)は「東京電力福島第1原子力発電所がある福島県で子育て中の人は放射性物質(放射能)の情報に日々振り回され、不安だと思う。移住を考える人がいる一方で、福島で暮らす祖父母と離れたくないなどとの思いからとどまる人もいるはず」と指摘。そのうえで、「託児所のボランティアは保育経験が豊富で放射能についての関心も高いので、一緒に考える場としても活用してほしい」と、悩みを抱え込まないよう呼びかける。
問い合わせは託児所がオープンしている時間に「青空幼児園たけの子」((電)024・545・0535)。保育ボランティアも募集している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110602-00000537-san-soci