学童保育の充実に向けて、指導員や保護者が行政に要望したり情報交換したりする組織「和歌山県学童保育連絡協議会」を6月に結成する。呼び掛け人らは「学童保育の横の連携を強め、子どもたちが豊かな時間を過ごせるように取り組みたい」と多くの賛同を呼び掛けている。
学童保育は、両親共働きや一人親家庭などで、放課後や休日に子どもだけで過ごさなければならない場合に、子どもが安全に遊んだり学んだりする場所を提供する仕組み。
県内には約160カ所の学童保育所がある。全国には各都道府県単位で連絡協議会があるが、和歌山を含む10県には無かった。県内の学童保育関係者らの交流や情報交換できる機会として、連携組織をつくろうという声が上がっていたという。
学童保育所の指導員や保護者計6人が呼び掛け人となり、昨年3月に準備会を組織。協議会発足に向け、10回以上会合を重ねてきた。28日には、田辺市南新万のひがしコミュニティセンターで、最終の準備会を開催。賛同者を含め24人が集まり、運動方針や結成大会の運営などについて話し合った。
協議会は、組織の連帯と強化や指導員の地位向上、安心して子どもを預けられる環境づくりなどを目指す予定で、趣旨に賛同する団体や個人であれば誰でも参加できる。意見を集めやすいよう、県内を地域で5ブロックに分け、それぞれに委員を配置する。
海南市の学童保育所で指導員を務める代表呼び掛け人の川野英子さんは「県内は広く、地域によって温度差があり、協力を得にくい自治体もあることが分かった。広く賛同してもらえるような活動をし、大きな動きにつながるよう期待したい」と話す。
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結成大会は6月19日午後1時から田辺市新庄町のビッグ・ユーで開く。地域子育て創生事業として県から補助を受ける。設立趣旨や運動方針の確認、議案審議、役員選出をする。和歌山大学教育学部の米沢好史教授による子育て支援についての記念講演もある。
問い合わせは準備会事務局、湯浅町の学童保育しいのみクラブ(0737・63・5548)へ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110530-00000003-agara-l30