◇「新しい生活」へ
東日本大震災や福島第1原発の事故のため、長岡市の避難所に身を寄せている避難者らが、市内の雇用促進住宅などに入居する。20日は、長岡市が入居者らに住宅の鍵などを引き渡した。
長岡市内の体育館など8カ所の避難所にいる約340人の避難者のうち、21世帯73人が雇用促進住宅に入居する。住宅の家賃は無料で、市は今後も入居を仲介する。
新産体育館からは5世帯21人が同市希望が丘の住宅に入居。この日、鍵を受け取った槙富夫さん(60)は福島県南相馬市から避難してきた。昨年7月に家を新築したが、原発事故で長岡市に避難。営業していたラーメン店は原発から3キロにあり、再開の見込みは立たない。家の30年ローンの支払いも頭が痛い。「今までのような収入はないので大変。将来は戻りたいが、2年程度は長岡に住むと思う」と語る。今月中に妻ら家族5人と避難所を出る。「長岡市にはお世話になった。新しい生活を始めることができて感謝している」と笑顔を見せた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110521-00000131-mailo-l15