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複雑金融商品:「もうかる」にトラブル多発 老後の資産運用、高まる関心

◇購入の際「家族に相談」必要
年金制度への不安などを背景に老後の資産運用に対する関心が高まる中、高齢者が金融商品の仕組みを十分に理解しないまま購入し、大きな損失を出してトラブルになる事例が後を絶たない。県内でも、複雑な仕組みの投資信託を購入したことで約4000万円(10年11月末現在)の損失を抱えた70代女性が「元本欠損リスクなどについて十分な説明がなかった」として、販売した大手信託銀行に元本の払い戻しなどを求めて奈良地裁に提訴している。購入の際の注意点や家族の対処法を取材した。【大久保昂】
訴状などによると、女性が主に購入したのは、日経平均株価が一定の価格を下回った場合に損失が出る可能性がある「ノックイン型」と呼ばれる投資信託。06年3月~08年5月に計1億9000万円分を購入したが、「リーマン・ショック」による株安などにより、10年11月末には約4000万円の損失が発生した。
女性側は「『株はこれから上がる』などと言われ、リスクについて十分な説明がなかった」として、昨年3月提訴。これに対し、信託銀行側は「『元本償還』と安全性を強調したことはなく、必要十分な説明をした。原告は元本割れのリスクを理解していた」と反論、両者の主張は真っ向から対立している。
女性は株取引や投資信託購入の経験がなかった上、夫によると、今回の投資を始める前の04年ごろから、突然大声で叫ぶなどの統合失調症の症状が出ていて、09年には正式に診断もされたという。
買い物後にレシートを細かく確認するほどの倹約家で、30~40代のころには株取引をしていた夫にやめるよう促すなど、リスクのある資産運用には抵抗感を持っていた。そのため、今回の投資について夫は「定期預金のようなものだと思って購入したんだろう」と推測。夫婦で資産管理の話し合いはほとんどなかったといい、「もう少し私が気を配っていれば」と悔やんだ。
国民生活センターによると、「デリバティブ取引」と呼ばれる複雑な金融商品の購入を巡る相談が09年度以降、全国の消費生活センターに1万件以上寄せられている。60代以上の高齢者が「もうかる」という業者側の話を信用して投資し、損失を出すパターンが目立つ。ノックイン型投資信託や仕組み債などを含めれば、相談は更に多いとみられる。
購入を検討する場合、どのような点に注意する必要があるのだろうか。国民生活センター相談情報部の担当者は「投資経験のない人は絶対に手を出しては駄目。業者の言い分をうのみにせずに家族などに相談すること」と指摘する。損失を出している後ろめたさで家族に相談しない高齢者も多いといい、「家族は『買い物をしなくなる』『口数が少なくなる』などの変化を見逃さないよう、注意深く見守ることが大切」と話す。県内では、県消費生活センター(0742・26・0931)で、平日の午前9時~午後5時、相談を受け付けている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110514-00000210-mailo-l29

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