◇なるべく地元の物を--談話室「コロボックル」=甲州市塩山上於曽1585
地元食材を使った料理と酒がそろうカフェバーは、食育の普及や地域活性化運動を実践するNPO法人が運営するユニークな店だ。4月1日に開店2周年を迎えた。材木協同組合の事務所を改装した店内には、レトロな調度品が置かれ、床板の間伐材が独特の温かみを醸し出す。
店名は、堆肥(たいひ)のもとになる小さな菌の粒を表す農業用語から付けた。NPO理事長でマスターの榊原雅樹さん(40)は「地域に根付き、地元の人たちと有機的なつながりを広げたいという思いを込めた」と語る。食材は、自家菜園の有機野菜を中心に、「なるべく地元の物を」がモットーだ。
日替わりランチは、食材のうまみを生かしたプレート料理と、カレーの2種が楽しめる。4月1日は「トマト味のチキングリルプレート」(850円)と「カレープレート」(650円)だった。チキングリルは、ハチミツにつけ込んだチキンの軟らかい食感が特徴で、玄米と古代米をブレンドしたご飯が進む。カレーはスパイスを自家調合。辛みを抑えながらも複雑な香りが楽しめる。サラダや、こごみのおひたしの小鉢など、野菜はすべて峡東地域産だ。
店では、ユニークなイベントも目白押しだ。毎月第3日曜正午からフリーマーケットの「ゴゴイチ」が開かれるほか、森林の間伐をしながら愛をはぐくむ「間伐合コン」なども企画している。「震災後は会話や癒やしを求めて来る人も多い。気軽に会話を楽しみに来てください」と榊原さん。月曜休。営業は午前11時半~午後4時(ランチは午後2時まで)、午後6~10時。問い合わせ(電話0553・33・7988)。【中西啓介】
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