2011年5月1日、中国広東省広州市で、第109回中国輸出入商品交易会(広州交易会)の第三期が開幕した。今期は食品、医薬・保健、アパレルの各ブースで商品の展示が行われる。2日付で南方日報が伝えた。
広州交易会は世界各国からバイヤーが買い付けにやって来る中国最大の国際見本市。各メーカーとも自社製品の売り込みに精を出す中、どうにも影が薄いのが食品ブースだ。中国では今年も早々に、消費期限切れのマントウ(蒸しパン)を着色した「染色マントウ」事件、違法薬物の「痩肉精(塩酸クレンブテロール)」が食肉に混入していた事件、ブタ肉を牛肉に見せかけるための複合食品添加物「牛肉膏」事件など食の安全を脅かす事件が続発しており、食品の輸出業者にとっては頭が痛いところ。
広東展翠食品股[イ分]有限公司の陳樹喜(チェン・シューシー)社長は「商売がどんどんやりづらくなる」とぼやく。同社はミルクキャンディも扱っているが、「メラミンに汚染された粉ミルクの事件以降、海外のバイヤーは厳しい表情で『原料乳はどこのものか?』と聞いてくる」。こうした懸念を払しょくしようと、同社では原料乳をすべてニュージーランド産にした。「もともと薄利多売のためコスト増は厳しいが、こうしないと信用してもらえない」という。
「毒入りの米、リサイクル食用油(地溝油)、染色マントウなどは無名の小規模業者によるものだが、名の通った上場企業が絡んだ事件は影響が大きい」と語るのは、中国最大の食品会社・中糧集団品質管理部の呉朋(ウー・ポン)氏。同社では農場から食卓に至るまで徹底した安全管理を行っているという。(翻訳・編集/NN)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110503-00000002-rcdc-cn