◇小学校の先生目指して--子どもと触れあい、体験的に学ぶ
小学校の先生になりたい。そんな志を持った生徒たちが通う県立平城高(奈良市朱雀2、町田健一校長)普通科「教育コース」。小学校へインターンシップへ行ったり、大学教員から教育論を学んだりして、夢へ向かって確実なステップを踏んでいる。
同コースは06年、同校と県立高田高に全国で初めて新設された。教員の質の向上や、キャリア教育の推進などが目的で、今は各学年40人が学ぶ。
特色は、体験的に学べるプログラムの多さ。2年生のインターンシップでは、近隣の小学校へ3日間通い、担任の教諭に付いて指導方法や子どもとの接し方を学ぶ。また奈良教育大(奈良市)で毎年8月に開かれる子ども向けワークショップ「絵本ギャラリーin奈良」に参加し、絵本の読み聞かせや劇を披露している。
「実際に子どもたちと触れあうことで、学ぶことは多い」と同コースの中澤清文主任は話す。絵本ギャラリーで「西遊記」の劇を披露した山崎修平君(17)は「ジェスチャーを大きくしたり、一人一人に話しかけるようにして、子どもが楽しめるよう工夫した」。
竹之内彩歌さん(17)はインターンシップで最初、緊張して積極的に話しかけられなかった。しかし子どもたちが気さくに話しかけてくれ、一気にうち解けた。「子どもたちに教わることも多い。先生になりたい気持ちが強くなった」と笑う。
3年生は、自分で選んだテーマを研究レポートにまとめる。「家庭における食育」「子どもが夢中になる授業」などテーマはさまざま。中澤主任は「いろんな教育の課題に目を向け、大学での学びにつなげていければ」と話した。【石田奈津子】
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