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絆:中越地震で集団移転、旧川口・小高集落 棒踊りのお囃子復活、17日披露 /新潟

◇元住民ら再び結束「伝統残したい」 黒装束に身を固め披露
東日本大震災の被災地で少しずつ復旧・復興に向けた歩みが進むなか、中越地震(04年10月)で被災し1世帯を除いて集団移転した旧川口町(長岡市)の小高(こたか)集落に伝わる「棒踊り」の笛や太鼓などの囃子(はやし)手が約20年ぶりにそろい、復活することになった。集団移転で集落自体が存亡の機にあるなか、伝統芸能は絶やすまいと、散り散りになった元住民らが結束し、17日のお披露目に向けて練習を重ねている。【岡田英】
旧川口町中心部の南約6キロの山あいにある小高集落は、源平争乱の時代に敗走する平家を追った源氏が住み着いたと言い伝えられている。棒踊りは修験者(山伏)の僧兵訓練の流れをくみ、歌と三味線、太鼓、笛による囃子に合わせ、2人1組で錫杖(しゃくじょう)に見立てた長さ120センチのふさ付きの棒を打ち合う勇壮な踊り。集落の祭りなどの際に披露されてきた。
しかし過疎化で担い手が減り、住民有志が1976年に保存会を結成。小学生に指導するなどしてきたが、囃子は約20年前に途絶えた。現在残る踊り手は6人で、カセットテープに吹き込まれた囃子に合わせて踊ってきた。

そんななか、中越地震が発生。小高集落は地滑りのおそれがあるなどとして、住宅などが建設できない災害危険区域に指定され、全25戸のうち18戸が約5キロ離れた西川口地区に集団移転。6戸は個別に転居、残ったのは1戸だけで集落は廃村のようになった。地震発生の約1カ月後に決めた集団移転で、全員に意思を確認したうえでの選択ではなかったため、住民らの間にしこりも残した。
散り散りになった小高集落の絆を再生しようと、地震後支援を続けてきた長岡地域復興支援センターが昨秋、旧川口町に住む三味線奏者の堀沢誠さん(64)に囃子の演奏を依頼。堀沢さんは快諾し、自らの民謡教室に通う人らを誘って、歌と三味線、笛、太鼓による囃子が復活した。

長岡市内の体育館で踊り手6人が囃子の生演奏に合わせて踊り、本格的に練習。囃子と踊りの呼吸を合わせるために何度もやり直し、踊り手は全身汗だくになった。
集団移転した大渕伸一さん(45)は「やっぱり生演奏の方が踊りにも気合が入る。小高から出ても、続いてきた伝統は自分らの代で終わらせたくない」と汗をぬぐう。保存会会長で、小高集落に唯一残った石坂富雄さん(53)も「ムラがたとえ消えても棒踊りさえ残れば、小高の歴史は残る。多くの人に見てもらいたい」と意気込む。
長岡市役所川口支所近くで開かれる定期市会場で17日正午から、黒装束に身を固めて披露する。【岡田英】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110415-00000138-mailo-l15

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