◇キラキラ☆輝いて!
福島第1原発の事故の深刻化に伴い、南相馬市から新潟県見附市の避難所に身を寄せている菅野美樹さん(36)が、先月末に長女を出産した。きらりちゃんと名づけた。「キラキラと輝いてほしい」との願いが込められているという。
菅野さんは、地震当時は仕事中だった。倒れないようにするのが精いっぱいで、「おなかの子は無事でいて」と祈った。長男(7)と次男(1)を小学校と保育園に迎えに行き、南相馬市内の実家に身を寄せた。しかし、実家は福島第1原発の30キロ圏内。子どもらのことを考え、見附市の避難所となっている市立海の家(新潟県長岡市)に身を寄せた。夫(27)は親類のいる柏崎市に避難し、仕事を手伝っている。
菅野さんは長岡市内の病院で無事出産。長女は2875グラムで、名前は長男がつけたという。
久住時男・見附市長が後日、菅野さんの避難先を訪れ、記念品を贈った。久住市長は「多くの命が失われたなかで、きらりちゃんの誕生は未来への希望を感じる」と話した。
菅野さんは「よく頑張って生まれてくれた。いつか震災のことや、なぜこの名前をつけたのかを話してあげたい」ときらりちゃんを抱きながら目を細めた。【岡村昌彦】
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