東日本大震災の発生から1カ月を迎えた11日夜、和歌山県みなべ町の民間災害支援ボランティア団体「紀州梅の郷救助隊」(尾崎剛通隊長)が、宮城県気仙沼市へ出発した。同隊は震災発生の数日後に福島県へ出動したが、原発事故の影響で短時間しか滞在できず、今回の震災の被災地で本格的な支援活動を行うのは初めて。
同救助隊は3月13~15日に福島県に支援に出掛けた他、24~26日には同隊の女性メンバーでつくる「梅ママ隊」が中心になり、被災者が避難している新潟県柏崎市で炊き出しもした。
今回の支援活動には尾崎隊長ら救助隊や梅ママ隊のメンバー、隊の活動を知って協力を申し出た住民ら計20人が参加。マイクロバスと乗用車、トラックに炊き出しで使うイノシシの肉やイワシなどの海産物の他、梅干し、住民から提供を受けた衣類などを積み込み、11日の午後7時ごろ、みなべ町芝の役場第1庁舎を出発した。
被災地では、約70人が避難しているという気仙沼市の浄念寺を拠点として活動する。12日の夕食と13日の昼・夕食に、梅ママ隊ら女性の参加者が中心となっての炊き出しをする他、男性は被災者の要望を聞きながら、全半壊した家屋から貴重品を運び出したり、行方不明者を捜索したりするという。14日の午前中にみなべ町に戻る予定。
尾崎隊長は「被災地を支援したいというメンバーの熱い思いを受け、出掛けることになった。梅ママ隊は被災地に入るのが初めてなので、いろんなことを学ぶことになると思う。前回、福島県に出掛けた際には十分な活動ができず、悔しい思いもしたので、今回はできる限りの支援をしてきたい」と話した。
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