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おばあちゃんが食事中にむせる 誤嚥と窒息を防ぐために必要な二つのこと…のみ込むのが一番難しいものは?

おばあちゃんが食事中にむせる 誤嚥と窒息を防ぐために必要な二つのこと…のみ込むのが一番難しいものは?

Q  おばあちゃんが食事中によくむせて困っているよ。

ヨミドック  心配ですね。のみ込みに問題がある状態を摂食 嚥下えんげ 障害といいます。食べる時にむせる、 咳せき が出る、食物がのどに残る感じがする、食欲がなく体重が減った、食事に時間がかかる、などがあれば疑われます。

口とのどの下の方には食べ物が通る食道と、呼吸をする気管が、ほぼ同じ高さで並んでいます。食物や唾液が気管に入ると 誤嚥ごえん に、気管を塞いでしまうと窒息になります。

Q  なぜ起きる?

ヨ  食べる、のみ込むは、口やのどの器官が複雑に連動する動作です。まず食物を口に運び、唇を閉じてかみ砕きます。のみ込める形状になれば、舌を上あごにつけてのどに送り込みます。この時、 鼻腔びくう との通路と、気管の入り口は閉じ、食道の入り口が開きます。そして食道の壁が伸び縮みして食物を胃に送ります。この過程のどこかに問題があれば、うまく食べられません。

Q  原因は何だろう?

ヨ  脳卒中後のまひや神経難病、認知症など様々な病気が原因の場合もありますが、高齢者では、サルコペニアと呼ばれる全身の筋肉の衰えが関連すると考えられます。

おばあちゃんが食事中にむせる 誤嚥と窒息を防ぐために必要な二つのこと…のみ込むのが一番難しいものは?
Q  どうすればいいの?

ヨ  うまくのみ込むにはパワーとタイミングの両方が必要です。その人に合う対処法を探り、入れ歯の調整や口の機能回復訓練をします。食事はなるべく椅子に座り、足裏を床につけて食べましょう。市販のとろみ剤は食べ物をまとめ、水分の流れる速度をゆるやかにできます。本人のかむ力や嚥下力に合った軟らかさに調理するには手間がかかるので、宅配食や市販品の嚥下調整食も活用しましょう。

Q  熱中症予防に水分補給は欠かせないよね。

ヨ  飲む水分量は1日1・5~2リットルが目安ですが、実は水をのみ込むのは一番難しいのです。すばやく流れるとタイミングが合わずにむせやすいので、とろみをつけ、ゆっくり流れるようにしましょう。

Q  味は変わらないかな。

ヨ  とろみ剤は無味無臭ですが、食感の変化で味が変わったと感じる方もいます。誤嚥防止とともに、食事を楽しむこともとても大切です。たとえば大好きなコーヒーだけは、とろみをつけずに一口ずつゆっくり飲むなど、楽しみも残すと続けやすくなるでしょう。(東礼奈/取材協力=菊谷武・日本歯科大教授、前田圭介・愛知医科大特任教授)

ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。


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