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手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかる可能性も

手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかる可能性も

夏に子どもの間で流行する感染症「手足口病」が、今年は例年より早いペースで増えています。国立感染症研究所(感染研)によると、5月20~26日の1週間に全国約3000か所の医療機関から報告された手足口病の患者数は1医療機関あたり2.13人でした。この時期としては過去10年で最も多く、専門家は、今後さらに増える可能性があるとし、注意を呼びかけています。

前回の大流行は2019年
感染研によると、国の警報基準(5人)を上回っているのは、群馬県(8.77人)、福井県(8.08人)、大分県(7.5人)、鹿児島県(7.06人)、愛媛県(7人)、奈良県(6.09人)、高知県(5.28人)です。

手足口病は、隔年で流行を繰り返すことが知られています。しかし、直近では2019年に大流行して以降、患者は増えていませんでした。新型コロナウイルスの感染拡大により、社会全体で感染予防策がとられたことが影響したとみられます。

日本小児科医会理事で峯小児科(さいたま市)院長の峯 真人まひと さんによると、23年5月に新型コロナが感染症法上の「5類」に移行してから、RSウイルスや溶連菌などさまざまな感染症が子どもたちの間で途切れることなく流行しているといいます。峯さんは「手足口病のウイルスはごく当たり前に存在していますが、コロナ禍で感染する機会が減っていました。そのため免疫を持っていない子どもが増え、通常よりも早い時期から感染が増えている可能性があります」と指摘します。さらに、「初めての感染だと症状が強く出ることが多く、体内から排出されるウイルス量も多くなるため、周りにうつしやすくなります」と指摘します。

原因となるウイルスは複数
手足口病が増加「流行の早期化」懸念 手や足、口のみならず、気をつけたい部位は?…1度かかっても2度、3度かかかる可能性も

手足口病は3~5日の潜伏期間の後、手のひらや足の裏、口の粘膜などに水 疱ほう ができます。原因となるウイルスは、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスなど複数あり、ウイルスに免疫のない子どもの間で流行します。通常は数日で治りますが、まれに髄膜炎や脳炎などの合併症が起きることがあります。ウイルスにはそれぞれ複数のタイプがあり、一度かかっても違うタイプのウイルスに感染して2回、3回かかることもあります。

峯さんは、「2~3歳までの小さな子どもだと、ひざやお尻にも発疹が出ることがあります。数年前に新しく出てきたタイプのウイルスの場合、指先や体にも水疱が出やすく、体全体に水疱が出て水ぼうそうのようにみえる患者さんもいます」と説明します。

手足口病を防ぐワクチンや治療薬はありません。峯さんは、「ウイルスが含まれている鼻水やよだれなどに触れて感染を広げることが多いので、しっかりと手洗いすることが大事です」と話しています。(読売新聞メディア局 道丸摩耶)

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