ギンナン中毒「結構死ぬ…死亡率は約13%」小さな子どもは特に…医師が「食べ過ぎ注意」呼びかけ 昔は「年齢の数以上ギンナンを食べるな」
秋に旬を迎える味覚のひとつが「ギンナン」ですが、実は小さな子どもが食べると中毒を起こす可能性があるとして、医師が注意を呼びかけています。
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秋の味覚、ギンナン。
ほくほくの食感や独特の味がクセになるという人も多いかもしれません。
しかし、このギンナン。小さな子どもにとっては、ある危険性が…
新生児科医・小児科医 今西洋介 医師
「けいれんを起こして、次に多い症状としては嘔吐を起こして、対処が遅れれば死亡してしまうということもあります」
最悪の場合は死に至る。
一体、どういうことなのでしょうか。
新生児科医・小児科医 今西洋介 医師
「ギンナン中毒は秋に多い中毒のひとつで、あとやっぱり、結構死ぬんですよね。死亡率は約13%と言われています。
近年はあまり死亡例はないんですけど、戦後の食糧不足の時に、大量に食べて亡くなってしまったという死亡例が結構あります」
日本中毒情報センターによりますと、ギンナンは、デンプンやビタミンCなど栄養価の高い食材ですが、一度にたくさん食べ過ぎると嘔吐やけいれんなどの中毒症状が現れることがあるといいます。
森林総合研究所九州支所 勝木俊雄さん
「ギンナンの中に、ビタミンB6によく似た物質が入っていて、この物質がビタミンB6の成長の働きを阻害するということが知られていて、個人差がありますが、たくさん食べると中毒を起こすということが言われています」
日本中毒情報センターの中毒110番には、ギンナンによる食中毒を心配する相談が、2010年からの10年間に252件寄せられました。その7割にあたる173件が5歳以下の子どもだったということです。
また、ギンナンの有毒成分は熱に強く、煮る、焼くなど加熱調理をしても消失しないと言います。
専門家、医師ともに、特に子どもは食べ過ぎないように注意が必要だと話します。
森林総合研究所九州支所 勝木俊雄さん
「人によっては食中毒を起こすということがあります。なので、子どもさんなんかは特にたくさん食べ過ぎないようにする、これが大事なことです」
新生児科医・小児科医 今西洋介 医師
「なるべくなら、小さい子どもに関しては、摂取を控えるように言っています。
昔は年齢の数以上ギンナンを食べるな、というおばあちゃんの豆知識みたいなのが言われていたんですけど、それはあながち間違いではなくて、食べすぎると容易にこういうことが起きる。なので、まず、食べ過ぎないということだと思います」
大人でも、体調によっては中毒を引き起こすことがあるということで、旬の味覚も、食べ過ぎには注意が必要です。