のど・頭痛 発熱外来に続々患者 花粉症で“みなし陽性”増加?
全国の新型コロナウイルスの感染者が9万人を超える中で、コロナと似ている“ある症状”が、診察する医師を悩ませている。
患者が急増している、東京・足立区の「はなはた羊クリニック」。
透明のシート越しに診察する医師。
クリニックでは、1月下旬ごろから、発熱外来の患者が急増している。
1日70人近くの患者を医師1人で診ながら、ワクチン接種も同時に行っている。
小さな規模のクリニックは、限界に近づきつつある。
東京都では8日、新たに1万7,113人の感染が確認された。
政府が、1日100万回を打ち出し、ワクチンの3回目接種を急ぐ中、小池都知事は、国の対応の遅さに、いらだちをあらわにした。
小池百合子知事「今の感染の拡大に間に合っていないということだと思いますが、非常に現場からして、ストレスフルなところがあります」
感染が拡大する中、大きな関心を集めているのが「花粉」。
花粉症のシーズンを迎え、花粉症の症状が出ることで、オミクロン株感染と見分けがつかなくなる可能性が指摘されている。
東京・北区の「いとう王子神谷内科外科クリニック」でも、先週土曜日...。
女性患者(30代)「鼻水と鼻づまりがひどくて、くしゃみも、のどの痛みと倦怠(けんたい)感」
伊藤博道院長「のどのイガイガも結構(判断が)難しい。花粉症でもなるし、オミクロンも結構イガイガ痛いので。本当に難しい。検査をして、白黒はっきりさせましょう」
オミクロン株なのか、それとも花粉症なのか。
伊藤院長によると、目のかゆみや連続するくしゃみは、花粉症。
高熱や激しい頭痛関節痛は、オミクロン株への感染が疑われるという。
しかし、鼻水や鼻づまり、のどの痛みや倦怠感は、どちらにも該当する症状だという。
オミクロン株への感染も疑われたこの女性。
結局、検査の結果、陰性が確認された。
本格的な花粉症シーズン到来で、PCRなどの検査をせずに、医師が感染を判断する「みなし陽性者」も増える危険性が指摘される。
伊藤博道院長「本来は花粉症であったかもしれないのに、新型コロナ感染症と判断されるケースがありえる。これからどのように、われわれが慎重に判断していくかが問われている」
一方、8日、過去最多に迫る249人の感染が確認された、高知県。
まん延防止等重点措置の適用を国に要請した。
5日後に期限を迎える東京や愛知など、13都県へのまん延防止措置について、政府内では、3月6日まで延長する案が有力視されている。