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消費者問題に関する2021年の10大項目

 消費者問題に関する2021年の10大項目

国民生活センターでは、毎年、消費者問題として社会的注目を集めたものや消費生活相談の特徴的なものなどから、その年の「消費者問題に関する10大項目」を選定し、公表しています。

2021年は、新型コロナウイルス感染症をきっかけとした「ワクチン接種」や「おうち時間」に関連したトラブルがみられ、また、特定商取引法や預託法の改正が注目を集めました。

2021年の10大項目
・「優先接種」「予約代行」コロナワクチン関連の便乗詐欺発生
・「おうち時間」でオンラインゲーム 子どものゲーム課金トラブル
・成年年齢引き下げに向けた啓発活動が活発化
・やけどや誤飲、窒息死亡事故も 繰り返される子どもの事故
・高齢者の消費者トラブル 自宅売却や予期せぬ“サブスク”の請求も
・被害回復へ初めての終結案件 消費者団体訴訟制度
・特定商取引法・預託法改正
 詐欺的な定期購入・送り付け商法への対策強化、販売預託取引が原則禁止に
・消費者トラブルのグローバル化とともに 越境消費者相談スタートから10年
・「消費生活相談のデジタル化」 検討はじまる
・「訪日観光客消費者ホットライン」多言語サイト開設

◆「優先接種」「予約代行」コロナワクチン関連の便乗詐欺発生
・新型コロナウイルスのワクチン接種が始まると、「ワクチンを優先的に接種できる」、「予約代行する」などといったワクチン接種に便乗した詐欺と思われる相談が寄せられました。
・当センターでは、こうした悪質商法や消費者トラブルに関する相談を受け付けるため、2月15 日に「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」を開設しました。

◆「おうち時間」でオンラインゲーム 子どものゲーム課金トラブル
・新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長引き、自宅で過ごす時間が長くなっている中、オンラインゲームで子どもが保護者の許可なく課金してしまったというトラブルが急増していることから8月に公表を行いました。トラブルの概要と併せて「ペアレンタルコントロール」など予期せぬ高額な課金を防ぐ方法についても紹介し、注意を呼びかけました。

◆成年年齢引き下げに向けた啓発活動が活発化
・2022 年4月に 20 歳から 18 歳へと民法の成年年齢引き下げが迫る中、消費生活センターではキャンペーンを通じた啓発や特設サイトによる情報発信、消費者庁では若年者層に向けた SNSアカウントの開設や啓発動画の公開など、消費者教育と消費者被害の防止に向けた取り組みが活発化しました。
・当センターでは、「若者の消費者トラブル」のコーナーで関連情報をまとめるとともに、「若者向け注意喚起シリーズ」として継続的な注意喚起を行っています。

◆やけどや誤飲、窒息死亡事故も 繰り返される子どもの事故
・今年も様々な子どもの事故が発生しています。当センターでは、4月に液体芳香剤の誤飲事故について、7月に男児用水着のインナー生地について、9月に家電から出る蒸気による乳幼児のやけどについて、10 月にはカットパンによる乳児の窒息事故についてなど、繰り返されてしまう子どもの事故について年間を通じて様々な注意喚起を行いました。

◆高齢者の消費者トラブル 自宅売却や予期せぬ“サブスク”の請求も
・高齢者の相談が依然多い中、強引に勧誘され安価で自宅を売却してしまった、解約を申し出たら違約金を請求されたなど、高齢者の自宅の売却に関する相談が相次いでいることから6月に注意喚起を行いました。消費者が所有する自宅を不動産業者に売却した場合、クーリング・オフが出来ず、特に高齢者の場合、今後の生活に大きな影響が生じる可能性があり注意が必要です。
・また、近年広がりをみせる「サブスクリプション ※」では、70 歳以上の契約当事者による相談が多く寄せられました。契約内容等を正しく認識していないまま契約し、請求に気づいてトラブルになるケースもあり 10 月に注意喚起を行いました。

※ 定められた料金を定期的に支払うことにより、一定期間、商品やサービスを利用することができるサービスのこと

◆被害回復へ初めての終結案件 消費者団体訴訟制度
・昨年の特定適格消費者団体「消費者機構日本」による共通義務確認訴訟の勝訴判決から、簡易確定手続における和解が成立し、入学検定料等相当額の損害賠償金の分配が行われ、2016年10月施行の消費者裁判手続特例法に基づく裁判では初めての終結案件となりました。
・また、当センターが立担保援助を初めて実施した、特定適格消費者団体「埼玉消費者被害をなくす会」が提起した共通義務確認訴訟においても勝訴判決が出されるなど、被害回復に向けた動きに注目が集まりました。

◆特定商取引法・預託法改正
詐欺的な定期購入・送り付け商法への対策強化、販売預託取引が原則禁止に
・6月、特定商取引法及び預託法が改正され、特定商取引法において詐欺的な定期購入商法への対策を念頭に置いた通信販売に係る新たな規定が創設され、また預託法においては販売を伴う預託等取引が原則禁止となりました。
・特定商取引法における送り付け商法(ネガティブオプション)対策についての改正規定は7月6日に施行され、同日以降に一方的に送り付けられた商品は直ちに処分することが可能になりました。

◆消費者トラブルのグローバル化とともに 越境消費者相談スタートから 10 年
・国境を越えた電子商取引の普及に伴い、日本の消費者と海外の事業者との間で発生する消費者トラブルでは、言葉の壁や法律の違いから解決を断念するケースもあるとして、必要なサポートを行うための相談窓口として、2011年11月、消費者庁に「越境消費者センター」が開設されました。そして、2015年度からは当センターの運営となり、今年でスタートから10年を迎えました。当センターに移管されてからは海外の機関との連携を積極的に図り、現在15機関とMOUなどを交わしトラブル解決の支援を行っています。
◆「消費生活相談のデジタル化」 検討はじまる
・新型コロナウイルス感染症の発生やデジタル化の進展など、消費者や消費生活相談員を取り巻く環境が大きく変化する中、相談体制など消費生活相談に係る新たな課題への対応が求められています。消費者庁及び当センターでは、これらの課題への対応の検討や具体的な新システムの設計に向けて、「消費生活相談デジタル化アドバイザリーボード」を設置しました。今後も消費者目線での相談機能の強化や現場の働きやすさの向上に向け、取り組みを進めてまいります。

◆「訪日観光客消費者ホットライン」多言語サイト開設
・日本を訪れた外国人観光客からの消費者トラブルの解決支援を行う「訪日観光客消費者ホットライン」が英語、中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語、フランス語、日本語による多言語サイトを7月に開設しました。新型コロナウイルス感染症収束後に日本を訪れる外国人観光客の消費者トラブルの未然防止、解決支援を進めてまいります。
(参考資料)関連する国民生活センターの公表資料
◆「優先接種」「予約代行」コロナワクチン関連の便乗詐欺発生
・「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」の受付状況について-ワクチン接種に関して「優先順位を上げる」「費用がかかる」などの相談が寄せられています-
(2021 年4月 30 日)
・「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」の受付状況について(2)-「予約代行する」、「接種の説明に行く」など言われても、すぐには応じない!- (2021 年5月 14 日)
・「新型コロナワクチン詐欺 消費者ホットライン」の受付状況について(3)-ワクチンの接種に関連した連絡だからといって安易に対応するのは危険!!- (2021 年6月 25 日)
・新型コロナワクチン接種の予約を案内する怪しいメールに注意!-国がコロナワクチン接種に関連して金銭やクレジットカード番号を求めることはありません- (2021 年9月2日)
◆「おうち時間」でオンラインゲーム 子どものゲーム課金トラブル
・「スマホを渡しただけなのに…」「家庭用ゲーム機でいつの間に…」子どものオンラインゲーム課金のトラブルを防ぐには? (2021 年8月 12 日)
◆成年年齢引き下げに向けた啓発活動が活発化
・「転売ビジネス」で稼ぐつもりが…簡単には儲からない!-ネット広告や SNS の情報、友人からのうまい話をうのみにしないで- (2021 年2月 10 日)
・狙われる!?18 歳・19 歳「金(かね)」と「美(び)」の消費者トラブルに気をつけて!(2021 年4月8日)
・【若者向け注意喚起シリーズ<No.1>】美容医療サービスのトラブル-「10 万円」のつもりが「70 万円」の契約!?即日施術は避けリスク等の確認を!- (2021 年5月 13 日)
・【若者向け注意喚起シリーズ<No.2>】情報商材や暗号資産(仮想通貨)のトラブル-「もうかる」はずが、残ったのは借金…- (2021 年6月3日)
・【若者向け注意喚起シリーズ<No.3>】健康食品等の「定期購入」のトラブル-「お試し」「1回限り」のつもりが定期購入に!?- (2021 年6月 17 日)
・【若者向け注意喚起シリーズ<No.4>】借金するよう指示し、強引に契約を迫る手口に注意(2021 年8月 12 日)
・【若者向け注意喚起シリーズ<No.5>】怪しい副業・アルバイトのトラブル-簡単に稼げて高収入?!うまい話には裏がある…- (2021 年9月 16 日)
・【若者向け注意喚起シリーズ<No.6>】SNS をきっかけとした消費者トラブル-広告の内容はしっかり確認! 知り合った相手が本当に信用できるか慎重に判断を!-
(2021 年 11 月4日)
 

◆やけどや誤飲、窒息死亡事故も 繰り返される子どもの事故
・液体芳香剤の誤飲事故等に注意!-乳幼児がリードディフューザーの液を誤飲して入院する事故が発生- (2021 年4月8日)
・男児用水着のインナー生地を確認しましょう-陰茎部の皮膚が挟まり、取れなくなることも- (2021 年7月 15 日)
・家電から出る蒸気による乳幼児のやけどにご注意!-炊飯器、ポット、ケトル、加湿器(スチーム式)について- (2021 年9月2日)
・カットパンによる乳児の窒息事故が発生-小さくちぎって与え、飲み込むまで目を離さないで- (2021 年 10 月 19 日)
◆高齢者の消費者トラブル 自宅売却や予期せぬ“サブスク”の請求も
・高齢者の自宅の売却トラブルに注意-自宅の売却契約はクーリング・オフできません!内容をよくわからないまま、安易に契約しないでください- (2021 年6月 24 日)
・「解約したはず!」「契約してない!」と思い込んでいませんか? 予期せぬ“サブスク”の
請求トラブルに注意! (2021 年 10 月7日)
◆「訪日観光客消費者ホットライン」多言語サイト開設
・「訪日観光客消費者ホットライン」専用ホームページ及び多言語チャットボットを開設しました (2021 年7月1日)

本件連絡先 広報部広報課
電話 03-3443-8623

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