熱戦に熱中しても水分補給を、テレビ観戦でも熱中症に注意
東京五輪の期間中は全国で厳しい暑さとなる見込みで、自宅などで競技をテレビ観戦する際には熱中症への注意が必要だ。繰り広げられる熱戦で、水分補給を怠ってしまうこともあり、環境省などが注意を呼びかけている。
総務省消防庁によると、全国で今月12~18日に熱中症で搬送された人は4510人(速報値)で、昨年同期の約4・5倍に上った。このうち住宅から搬送された人は約4割を占め、屋内でも安心できない状況が続く。
新型コロナウイルス感染対策で、自宅などでのステイホーム観戦が求められる中、熱中症対策として心がけたいのがエアコンの使用と水分補給だ。
環境省によると、昨夏に東京23区で熱中症によって死亡した200人の約9割は屋内で見つかった。このうち約9割がエアコンを使っていなかった。同省はこれらを「9割問題」と呼び、エアコン使用と1日当たりコップ6杯分(1・2リットル)の水分補給を呼びかけている。
医師らでつくる「教えて!『かくれ脱水』委員会」副委員長の谷口英喜医師(済生会横浜市東部病院)によると、テレビ観戦のように、何かに集中していると水分補給を怠りやすくなるという。アルコールを飲みながら長時間見ると、脱水症状に陥りやすくもなる。
谷口医師は「食事でしっかり水分を取ったり、水分補給の時間を設けたりするなど予防をしながら応援してほしい」と呼びかけている。