■被災地救援へ全力
東日本大震災から3日目。甲信越では被災地支援、震災からの復旧の動きが始まった。しかし、一部地域では13日も余震による混乱が続いている。
◆被災者受け入れ
≪新潟≫
小千谷市は13日、市内の一般家庭約100世帯で被災者を受け入れる準備に着手した。「今後も必要な支援に取り組む」(谷井靖夫市長)という。
相次いだ天災で全国から支援を受けた中越の自治体には“恩返し”の意味もあり、長岡市も茨城県の水戸市、ひたちなか市にそれぞれ毛布1千枚、携帯トイレ100箱を発送。原発立地市の柏崎市は、同じく原発を抱えた福島県双葉町など4町向けに毛布や水のペットボトルなどを送った。
一方、県は福島県の原発事故への対策として阿賀町、新潟市西区、長岡市に移動型観測装置を設置して放射線監視態勢を強化。13日午後4時現在、異常は観測されていない。また、12日未明に震度6弱を観測した津南町に被災建築物の危険度を判定する専門家を派遣するなど対策を進めた。
◆眠れぬ夜続く
≪長野≫
12日未明に震度6強を観測した栄村では約800世帯2千人に避難指示が出され、13日朝現在、1787人が役場や小学校など7カ所で避難生活を続けている。12日午後11時35分ごろにも同村で震度5弱の揺れを観測する地震があり、避難した住民は不安な一夜を過ごした。
栄村では13日も断水が続き、県内の各自治体から派遣された給水車が避難所を回って給水活動を行った。県警災害警備本部によると、地震によるけが人は10人に上り、住宅1棟が全壊したほか、半壊した住宅は12棟に上っている。
JR東日本長野支社によると、地震の影響で飯山線は横倉-森宮野原間で道床が流出したことから県内では戸狩野沢温泉以北での運転を取りやめた。また、国道117号が野沢温泉村の市川橋から新潟県境まで通行止めとなっている。
◆ほぼ正常に
≪山梨≫
県消防防災課のまとめだと、私鉄、JRを含めバス、鉄道はほぼ平常運転に戻った。学校施設では地震によって壁にひびが入る被害を9小中高校で受けたが、支障がないとして14日以降通常授業を行う予定。水道水が濁る被害が出た富士吉田市内の一部地域では地震発生以後、給水車を出動させていたが、上水道の使用可能となった。
県の災害対策関係連絡班長会議は東京電力の輪番停電への対応を協議。県庁は自家発電で対応するが一部別館では電力不足が予想され、エレベーターや空調設備を停止するほか、電灯を2分の1に減らすなどの節電対策を取ることにした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110314-00000018-san-l20










