気象庁によると、11日午後2時46分、三陸沖を震源とする地震が起き、宮城県北部で震度7を観測した。マグニチュード(M)は観測史上過去最大の8.8(暫定値)を記録した。同3時15分にもM7.4の余震があり、茨城県南部などで震度6弱を観測。同庁は北海道から和歌山県までの太平洋岸に大津波警報を発令した。仙台新港に高さ10メートルの津波が到来したほか、同3時50分に福島県相馬市で同7.3メートル、同21分には岩手県釜石市で同4.1メートルの津波を確認した。
各県や県警によると、岩手県釜石市、宮古市、山田町や宮城県の沿岸部を津波が襲い、多数の家屋が流され、山田町で死者が多数出ているほか、岩手県大船渡市の1地区が壊滅状態。同県では久慈市の漁港などで計12人、宮城県でも石巻市や柴田町などで5人の死亡が確認された。仙台市では男子中学生が津波に流されたり、旅館が倒壊したりするなどして、不明者が多数出ているとの情報がある。同県の東北自動車道も多数箇所で損壊しているという。
茨城県高萩市と坂東市、常陸太田市では家屋倒壊などで80歳と86歳の女性2人を含む計4人が死亡。千葉県では野田市の男性(67)と習志野市の男性(96)、栃木県芳賀町の自動車工場では男性1人が建物の一部倒壊で、それぞれ死亡した。福島県では須賀川市で1人死亡、相馬市の海岸沿いや白河市で土砂崩れが起き、不明者が多数出ている。
警察庁によると、岩手県釜石市内で橋が崩落。釜石港付近では、津波で車約20台が巻き込まれたとの情報があるという。
東京消防庁によると、千代田区の九段会館では天井が落下、25人の負傷者が出ているほか、東京・お台場や池袋など10カ所で火災が起きている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110311-00000107-jij-soci