震度7に続き、断続的な大きい余震に見舞われた仙台市内では、建物が音をたてて揺れ、窓やショーケースのガラスが散らばった。交差点の信号機も止まり、交通機関は大きく混乱。救急車のサイレンが鳴り響く中、公園や路上には市民があふれ、携帯電話を手に家族の安否確認などに追われた。
同市中心部の勾当台公園には、近隣の会社に勤務する人など多数の市民が上着も着ずに避難。小雪が舞う中、断続的に続く余震に体を震わせながら、「怖い。怖い」と繰り返した。
近くの披露宴会場から逃げてきた女性(33)は「ケーキ入刀の直前に大きな揺れが来てテーブルの下に隠れた。5分ほど揺れが続いた。これまでに経験したことのない地震だった」と震え上がった。市内のオフィスで働く米国人男性(24)も「日本に来て2年になるが、こんな大きい地震は初めて。これから歩いて帰る」と話した。
同市青葉区の仙台三越では、店内にガラスや商品が散乱した。4階の紳士服売り場で販売対応していた男性店員(37)は「激しい揺れだった。最初はゆっくりだったが立っていられなくなった」と青ざめた。ガラスや電球が割れ、「店内はぐちゃぐちゃ」。フロアには70人くらいの店員と客がいたといい、非常階段で店外に避難した。
店の外の路上は多数の客と従業員らがあふれ、小雪の中で不安そうに携帯電話に見入っていた。高齢の女性は足首をひねったといい、足を引きずりながら避難したという。
また、津波の恐れがある海岸沿いの宮城県気仙沼市に住む主婦(62)は「急に揺れて立っていられなかった。酒の瓶が割れ、障子も外れた」とおびえた声で話した。(2011/03/11-17:17)
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