異業種交流会にいくと決まって登場するのが「名刺コレクター」。とにかく目があったら歩み寄ってきて「名刺交換いいですか?」と話しかけてくる。品定めするように名刺を眺め、タイミングを見計らって次のターゲットにすり寄っていく。こういう人に、本当の人脈はできません。
ここには、名刺を集めれば集めるほど、人脈から遠ざかるというパラドックスがあります。
限られた時間でたくさん名刺交換すると、一人当たりの印象は当然、薄くなります。記憶もあいまいになり、どんな話をしたのかも忘れてしまうでしょう。これは相手も同様で、あなたのことなんてすぐに忘れてしまいます。名刺交換だけが目的の名刺コレクターだということが分かれば、なおさらのこと。
人脈を持っている人は、その後につながる本当の人脈なんて、そうそう作れないことを知っています。だから、やみくもに話をしたり、名刺を交換したりなんかはしないのです。
じゃあ、どうやったら、その「本物の人脈」を作れるのでしょうか。その第一歩としておすすめしているのが、「名刺の監査」です。
会社には、業務や経理が適切に行われているかという監査が入ります。これと同じように、自分の人脈づくりの活動にも、一年に一度、監査を入れてみるのです。
具体的には、名刺ボックスをあけ、名刺を一つひとつ取り出し、その人物に今から電話をかけられるかどうか、考えてみるのです。もし電話をかけられなければ、それは死んでしまった人脈です。持っていても意味がないので、廃棄処分。名刺を持っていることに安心しないよう、思い切って処分するのです。
こうして残った数十枚、いやときには数枚の名刺が、本当の人脈です。こうして自分の持っている名刺を毎年整理、精査することによって、自分の持っている人脈の実態を知ることができるのです。名刺コレクターのままでは見えてこない、等身大の自分です。
来年のチェックのときには、もう少し名刺を残せるように、濃いつながりを作っていこう!と決意も新たにすることができるでしょう。
私が監修しているBeeTVの番組『デキる男の朝活講座』でも、この名刺整理による人脈チェックを紹介しています。いつもの主人公が、この名刺整理をしたところ、恐ろしいことに…。
たった1分で、仕事の効率が上がるテクニックが身につくというシリーズ。朝活にはピッタリの、コンパクトなビジネス講座、ぜひ皆さんもご覧あれ!
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