ダウン症の当事者と支援者、専門家が連携した国内初の学術団体「日本ダウン症会議」が、1日発足した。これまでダウン症を巡る社会的な活動は当事者団体の「日本ダウン症協会」が担ってきたが、日本発達障害学会などが協力して専門家も加わる新組織を作ることで、幅広い分野での情報の共有と発信を目指すという。
ダウン症は染色体の異常によって起こり、知的な発達が通常よりゆっくり進むなどの特性がある。国内に専門の学会はなく、療育や医療の専門職の間にも実像が伝わっていない問題があるという。会議の代表を務める玉井邦夫・日本ダウン症協会代表理事は「本人が参加することで、気付きや対話が生まれることを期待したい」と話す。
11月11、12日には初の大会を東京都内で開き、乳幼児期から成人期の医療・福祉について考える八つの分科会や、出生前診断をテーマとした公開講座を予定。ダウン症のあるタレントで会社員のあべけん太さんらがパネリストとして参加する。問い合わせは同協会(03・6907・1824)。【細川貴代】
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