長岡市の米菓メーカー、岩塚製菓が東京の女子中学生と共同開発したお菓子「ペパっと」(45グラム入り、参考価格130円)を、今月7日に発売する。同社の人気商品「ふわっと」シリーズの新商品で、全国のスーパーやコンビニエンスストアで販売される。
開発にあたったのは品川女子学院中等部(東京都品川区)の生徒。同学院は、28歳になったときの将来像を生徒自らが考える「28プロジェクト」を実践しており、同プロジェクトに賛同した岩塚製菓の全面協力の下で、中等部の現3年生が2年がかりで新商品を完成させた。
生徒は5クラス30チームに分かれてそれぞれ新商品を企画。3年B組第6班の7人が考えた「3種類の胡椒(こしょう)が深みのあるアクセントとなって食欲をそそる」のが特徴の「ペパっと」が商品化されることになった。
昨年7月の槇春夫社長ら同社役員向けプレゼンテーションを通過、9月の同学院文化祭で実施した試食会などを経て最優秀賞の栄冠を勝ち取った。同社は6月ごろまで生産を続け、120万袋の販売を見込むという。
役員プレゼンでは寸劇を交えた発表が注目され、小林正光マーケティング本部長は「ストーリーを作って商品設計をするのは実にユニーク。当社の開発担当者にも大いに勉強となった」と柔軟な発想に舌を巻いた。
商品開発を通じて同社の中堅社員らと交流したことは、生徒らにも刺激となったようで、「ペパっと」開発メンバーの一人である永野百合子さん(15)は「将来の夢といっても漠然としていたが、理系分野や開発系の仕事に興味がわいてきた」と目を輝かせていた。
生徒の情熱に押され、槇社長は最終選考に残った他の4商品についても順次商品化することを決定。今後、「新潟の夏の味覚」を使ったものや、女子中学生らしい「スイーツ味」なども登場するという。
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