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ながおかぜぇご文化会議「歴史から学ぶ地域 活性化」@ながおか史遊会



Species of Social Innovation No.002

ITNAが感じたソーシャルイノベーションの種


歴史から学ぶ地域 活性化


ながおか史遊会塾頭湯本泰隆の着眼点は面白い


私が顧問を務める「ながおか史遊会」。実は私の一声がきっかけではじまったらしい(実は覚えてない)。塾頭の湯本泰隆いわく、「細かいことなんてどうでもいいじゃん。とりあえず、やってみれば!」の一言でスイッチが入ったらしい。


日本に革新をもたらすかもしれない変人 湯本泰隆

ながおか史遊会とは(コライトより転載)


ながおか史遊会は、平成26年にできたばかりの若い歴史系文化サークル。0代~70代の様々な分野で活躍されている方々が定期的に集まり、長岡の歴史・風土・言語などについて学んでいます。主な活動内容は、2ヶ月に1度の「ぜぇご文化会議(学習会)」や、お茶とお菓子を食べながら歴史や郷土史について気軽に語り合う「ながおか歴史カフェ」、年に1~2回程度の小旅行(フィールドトリップ)など→と紹介してある。

顧問である私流にながおか史遊会とは


歴史とは、教科書に載るようなものだけが歴史ではない。過去に存在するすべての時間は、歴史である。また、人が関わるすべての事柄も歴史である。そして、歴史の積み重ねが今という一瞬を作り上げる道しるべである。つまり、現在に起こる様々な事柄は歴史の積み重ねでできた必然である。

塾頭湯本泰隆率いるながおか史遊会とは、現在から未来を予測するために、過去の歴史を学ぶことを主な目的としている会である。

歴史に限らず、学ぶとは本来に人間の快楽の一つである。楽しく歴史を遊び倒す中から、次世代の市民歴史研究家の育成をすることが、史遊会最大のMISSIONである。

2016年6月のぜぇご文化会議「歴史から学ぶ地域活性化」


ソーシャルビジネス支援を志事の中心とする私にとって、なんとも心揺さぶられる勉強会のタイトルではないか。当日の参加を楽しみししていたのだが、残念ながら高寺の姫とのデートでつぶれてしまった。

内容について、塾頭自らシェアしてもらったので、是非一部をブログに披露したい。

まずは、テーマも面白いのだけど、講師の先生の選出も面白い。
今回の講師は、NPO法人笹団子研究会の小林喜一郎先生。私も一度お会いしたことがあるのだが、笹団子の起源を特定するとともに、新潟の食文化の新たな可能性として、笹団子の販路拡大を目的としているNPO法人の代表。その小林さんが「歴史から学ぶ地域活性化」というテーマで講師をする。どこでどうそういう話になったのかわからないけど、プロデューサー湯本泰隆。面白いw。

人との出会いを自分のペースの中で活かしていくのが抜群にうまい。うらやましい。



さて、本題。

  1. 地域活性化を担うオリジナリティーは歴史に勝るものなし
  2. おもてなし度が問われる名目観光客数と実質観光客数
  3. 観光の三原則

以上が、今回の主な内容。
人様の資料を勝手に転載するわけにもいかないので、概要だけ説明する。

地域活性化を担うオリジナリティは歴史に勝るものなし

地域活性化とは、人が集うことが絶対条件。人が集うとは、2パターンの人が存在する。「定住人口」と「交流人口」である。定住人口は増やすことはおろか減る一方。交流人口は施策次第で増加が見込める。つまり、観光者を主とする交流人口をふたすための施策が地域活性化への道である。

では、観光客が地域独自のオリジナリティーを感じるのは何か?というと、歴史である。さらに、いかなる地域においても歴史のない地域はない。つまり、歴史は地域活性化の原点なのである。

おもてなし度が問われる名目観光客数と実質観光客数

10000人の観光客があるまるAイベントと5000人の観光客があつまるBイベントをイメージしてほしい。共にスタッフの人数は同数の100人とする。つまり、100人のスタッフで10000人を接客するAイベントと100人のスタッフで5000人を接客するBイベントということである。

Bイベントの場合は、スタッフ人数に余裕があり十分な接客をすることができたことで観光客の評判も抜群。それに対し、Aイベントはスタッフ人数に余裕がなくおざなりな接客しかできなかったことで観光客の評判はいまいちだった。つまり、観光客の満足度に差が出る結果となる。

Bイベントのお客様満足度が100%であると仮定した場合。Aイベントの満足度は25%となる。つまり、10000人動員できても満足してくらた観光客は2500人だったのに対し、5000人動員できたBイベントは観光客全員が満足して帰ってくれたことになる。

Aイベントの10000人が名目観光客数で、2500人が実質観光客数である。もちろん、実質観光客数が多い方がリピーターが多いということになる。

観光の三原則

「History(歴史)」「Story(物語)」「Street(通り)」。
最近かかわった火焔土器の里のプレゼン資料をこの三原則に当てはまるとこのようになる。

「History(歴史)」
縄文中期の信濃川文化圏を中心とした火炎土器文化

「Story(物語)」
昭和11年(1936)12月31日に近藤篤三郎氏によって発見され、現在にいたる経緯
「Street(通り)」
歩いて散策できる道(火焔土器の里にはありません)

以上3つが必要ということである。
特筆するは、3つ目の「Street(通り)」。多くの人が???と思うのかもしれない。自分自身が観光にいったときのことを思い出すとその真意を感じやすい。また、街全体が観光都市となっている地域と街の中に観光地がある地域が抱える問題も見え隠れする。

「Street(通り)」は交流人口を増やす切り札なのではないだろうか


長岡市の「千秋が原ふるさとの森」を例に考えてみたい。


長岡市の真ん中を流れる信濃川の川西にある公園である。



ここには、「Street(通り)」はあるが、「History(歴史)」「Story(物語)」がない。もともとは、土砂の採掘場があったところ。そこを埋め立てて、産業文化ホールハイブ長岡、県立美術館、リリックホールなど文化施設を建てた公園。近くに病院があることで音を出すことのできない音楽堂など、見事な「箱もの行政博物館」が形成されている。

しかし、「History(歴史)」「Story(物語)」はない。作ろと思えばつくることができる。なぜなら、「History(歴史)」「Story(物語)」のない場所などあるわけがないのだから。

例えば、
川西のこの地域。1954年(昭和29年)2月1日 古志郡上川西村という地域だった。さらに、信濃川流域とは、毎年流れが変わるほど広大な河川敷が広がっていたことがわかっている。それが、現代の形になっていく経緯追い求めるだけで「History(歴史)」「Story(物語)」はできてしう。

つまり、「千秋が原ふるさとの森」は信濃川流域の歴史と文化を網羅することで、観光の三原則を達成できる地域といえる。


最後に

講義の中では、長岡市は「History(歴史)」「Story(物語)」も新潟県のほかの地域にまねできないほどのポテンシャルを持っていながら、観光都市として発展できない要因をこのように説明している。

  • 名目観光客数に固執し、実質観光客数を軽視している。
  • イベント以外の観光資源を軽視している。
  • Streetの概念がおろそかになっている。

観光とは、人が新たなことを学ぶ好奇心の塊であることの裏付け産業なのかもしれない。


出展:ジェトロより

これは、世界全体の予測だがBOPピラミッドの今後の予測である。果たして日本はどんな状態なのだろうか?世代間格差、地域格差、職業別格差などなど、一生懸命に生きていても格差の中で苦しんでいる人も多いと思われる。

ITNAは、社会問題を解決することを第一の目的とするソーシャルビジネス支援をする会社。つまり、社会問題の先にある弱者目線が会社の基盤である。日本におけるBOP層は、見えづらい。そこに向けたソーシャルビジネスの種として、観光という切り口があるかもしれない。

※ 新潟県長岡市の話題が中心で申し訳ないです。

参考
起業準備中@縄文野菜工房:火焔土器の里からのチャレンジ
http://www.itna.xyz/2016/06/blog-post_15.html

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