[ カテゴリー:医療 ]

EPA 看護師目指す留学生 在留延長も合格は厳しく

経済連携協定(EPA)に基づいて08年に来日し、看護師を目指して働きながら学ぶインドネシア人候補生について、政府は在留期間を1年間延長する方針を固めた。合格率が伸び悩む中、チャンスを拡大する狙いだ。本来なら20日の試験が最後の機会となるはずだった候補生からは歓迎の声が聞かれるが、受け入れ施設の担当者は「支援態勢を整えなければ、延長しても合格者は増えない」と指摘する。【石山絵歩】

【EPA看護師:国家試験に3人が合格 狭き門に批判も】

「『軟産道』はソフト。分かる?」。岐阜県内で看護補助者として働きながら学ぶインドネシア人候補生6人が岐阜市内の病院で、出産についての講義に耳を傾けながら、電子辞書に見入っていた。フェライラワティさん(29)の電子辞書は3万5000円。「紙の辞書では間に合わないから」。電子辞書は、それぞれが毎月の給料をためて買った。

ノフィームスティカニンルムさん(26)は電子辞書に加え、多機能携帯電話を使う。候補生の受け入れをあっせんする国際厚生事業団の支援サイトにアクセスし、インドネシア語、英語、日本語で専門用語の意味を確認する。

「この勉強をあと1年すれば合格できると思う。絶対受かりたい」

08年8月に来日し、岐阜県内で働く候補生は8人。1年延長の対象だが、政府は延長許可を成績優秀者に限るなどの条件を検討している。

候補生には1人当たり年間11万7000円、病院などの受け入れ施設には同29万5000円が国費から支出される。しかし、経費として認められるのは、紙の辞書や週1回の日本語教師への報酬などに限られる。電子辞書や看護師試験向けの専門的な講義は自費になる。このため、講義は施設の職員のつてで看護専門学校の教師らにボランティアで頼んでいるのが実情で、講義内容も各施設が独自に考案している。

岐阜県内の候補生の世話役を務める医療法人誠広会の長崎功美・人材開発相談室長は「教師が知っている英単語を使って手探りで講義している状態」と言う。「将来の日本の看護を考えるならば、しっかりとしたカリキュラムを国がつくってほしい。国が受け入れ施設に丸投げする現状が変わらなければ1年延長されても合格者は増えない」と指摘する。

【ことば】経済連携協定(EPA)

経済活性化を目指し、複数国間で人、物、金などの移動を自由化する協定。日本では、インドネシアとフィリピンそれぞれとのEPAにより、両国の介護福祉士と看護師の候補生が日本で働きながら国家資格取得を目指す。10年の看護師試験は両国の254人が受験し、合格者は3人だけだった。看護師候補生の在留許可期間は3年だが、政府は、08年に第1陣として入国したインドネシア人看護師候補生の在留期間を1年間延長する方針を固めた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110218-00000012-maip-soci

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