ジカ熱は、ジカウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染する。
ウイルスは1947年にアフリカ・ウガンダで見つかり、発見された森の名称が付けられた。
2~12日の潜伏期間後、発熱(38・5度以下)や頭痛などが2~7日続く。急激な筋力低下などの症状が表れるギラン・バレー症候群を発症したケースもある。症状が出ない人も8割ほどいる。発症を防ぐワクチンや特効薬はない。
ブラジルでは、頭が小さい「小頭症」の子どもが相次いで生まれ、関連が疑われている。輸血や性交渉による感染報告もある。
日本政府は妊婦に流行地域への渡航を控え、渡航者に長袖、長ズボンの着用と蚊よけスプレーの使用などを呼びかけている。今月15日、感染症法に基づく4類感染症となり、感染者を診察した医療機関は保健所への報告が義務づけられる。
国立国際医療研究センターの忽那くつな賢志医師は「渡航先で感染し、軽症や無症状で帰国する人がいることを前提に、広げない対策が重要だ。蚊の卵の駆除、雨水がたまらない対策を徹底してほしい」と指摘している。
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