[ カテゴリー:222掲示板 ]

期限切れヨウ素剤、回収進まず…誤飲で副作用の恐れ

東京電力福島第一原発事故をきっかけに、甲状腺被曝ひばくを防ぐ安定ヨウ素剤を住民に配布し続けている福島県いわき市で、使用期限(3年)を過ぎた錠剤の回収が思うように進んでいない。未回収は50万錠のうち43万錠に上る。期限後は効果が保証されず、余分な錠剤があると管理不十分になる恐れもあるため市は返却を求めているが、紛失などで回収率は14%にとどまる。国の指針改正を受けて事前配布を進める全国の原発周辺自治体でも課題になりそうだ。

福島第一原発から20キロ以上離れた同市は2011年3月の事故直後、備蓄していたヨウ素剤約26万錠を配った。期限切れに伴って11年12月~12年1月には約24万錠を配り、15年1~3月には再び更新用などの錠剤を配布した。回収対象は約50万錠に上る。

ヨウ素剤は服用すると、アレルギー症などの副作用が出る可能性がある。余分な錠剤があると管理が行き届かず誤飲のリスクも高まる。また、使用期限が切れると効果が保証されず、国は、更新時には古い錠剤を回収するように自治体に求めている。いわき市は返信用封筒を住民に配布して回収を進めているが、紛失したり、ため込んだりしている住民もいて、回収できたのは約7万錠だ。

13年に改正された原子力災害対策指針は、原発5キロ圏の住民などにヨウ素剤を事前配布する必要があると定めた。医師が加わる説明会に参加し、アレルギーの有無などを確認して直接渡すことを原則としている。いわき市は万が一に備えて、福島県内で唯一、独自に事前配布を続けている。

全国で指針に基づいて事前配布しているのは、再稼働した九州電力川内原発がある鹿児島県薩摩川内市など17市町村(1月20日現在)。一方、北海道電力泊原発近くにある共和町は、誤飲や紛失の恐れがあるとして事前配布しない方針を決めた。道原子力安全対策課は「事故後でも速やかに配ることができると判断した」としている。

原子力規制庁の担当者は「使用期限が切れれば品質が担保されなくなる」と回収の必要性を指摘。放射線医学総合研究所の立崎英夫・緊急被ばく医療支援チーム医療室長は「誤飲による副作用リスクを最小限にするため回収を徹底すべきだ」と話している。

安定ヨウ素剤 甲状腺に蓄積しやすい放射性ヨウ素による内部被曝を防ぎ、甲状腺がんの発生リスクを抑える。薬剤に含まれるヨウ素をあらかじめ甲状腺にためておくことで放射性ヨウ素の蓄積を阻止する。ほかの放射性物質には効果がない。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=130076

Facebook にシェア
[`tweetmeme` not found]

コメントする

Facebook にシェア
[`tweetmeme` not found]

団体理念  │  活動展開  │  団体構成  │  定款  │  プライバシーの考え方  │  セキュリティについて  │  事業  │  メディア掲載  │  関連サイト  │  お問い合わせ

copyright © JMJP HOT TOWN Infomaition Inc. All Rights Reserved.   NPO法人 住民安全ネットワークジャパン

〒940-0082 新潟県長岡市千歳1-3-85 長岡防災シビックコア内 ながおか市民防災センター2F TEL:0258-39-1656 FAX:020-4662-2013 Email:info@jmjp.jp