子どもの頬が赤くなるリンゴ病として知られる「伝染性紅斑」の患者数が、この冬、過去10年で最も多くなっていることが国立感染症研究所のまとめでわかった。
妊婦が感染すると、流産や死産につながることもあるため、感染研では予防を呼びかけている。
まとめによると、昨年1年間に、全国約3000か所の小児科から報告された患者数は9万8500人と過去10年で最多だった。今年に入っても、小児科1か所当たりの患者数は4~10日で0・83人、11~17日で0・8人と過去10年で最多の水準で推移している。
伝染性紅斑はウイルスを含む飛まつを吸い込んだり、物に触れたりすることで感染する。1~2週間の潜伏期間後、発熱や筋肉痛などを訴え、その1週間後に両頬が赤く腫れる典型的な症状が表れる。患者の9割以上を9歳以下の子どもが占めるが、大人の集団感染事例もある。妊娠中に感染した69人のうち、35人が流産し、14人が死産だったとの報告もある。
感染研感染症疫学センターの砂川富正第二室長は「4年ぐらいの周期で流行する傾向があり、今年も流行する可能性がある。妊婦が、体調を崩している子どもの世話をする場合、食器を別にし、しっかり手洗いしてほしい」と話している。
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