観光客でにぎわう京都市が、聴覚障害のある観光客へのおもてなしを想定した「手話言語条例」(仮称)を近く制定する。手話に関する条例は少なくとも32自治体で制定されているが、観光客を対象に含めたものは珍しいという。2月市議会で全会派が賛同して成立する見通しで、市は観光手話ガイドの育成や、国際手話通訳の普及など具体策を検討する。
現段階の条例素案によると、2006年に国連で採択された障害者権利条約で「手話は言語」と明記されたことを受け、「おもてなしの心を持ち、観光客を含むすべての人が心通じ合うまちを目指す」と理念を規定。観光客が安心して滞在できるよう、市が必要な施策を推進することや、市民や事業者も観光客向けのサービスに努めることを定めている。
全日本ろうあ連盟によると、手話を使う聴覚障害者は全国に約6万人。【土本匡孝】
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