2020年東京パラリンピックに向け、日本体育大学(東京)が、陸上の「障がい者アスリート部」を発足させた。同大は東京五輪とパラリンピックの全体で、計70人の学生やOBを日本代表として送り出す目標を掲げており、17年4月に網走市で開校予定の日体大付属高等支援学校(仮称)にもコーチを派遣するなどし、選手育成に着手する。
障がい者アスリート部は1日に発足。陸上競技部の中で、短距離や投てきなど種目ごとに分かれるブロック(部門)の一つ。大学の強化指定を受ける。
函館市出身で、ハンドボール部から障害者陸上に転向した短距離の辻沙絵選手(3年)1人からのスタートだが、同選手は10月の世界選手権女子100メートル(T47=片前腕切断など)で6位に入り、来年のリオデジャネイロ・パラリンピック出場が有力視されている。同種目で日本記録を持つ三須(みす)穂乃香選手(新潟村上高3年)も来春入学する。辻選手は「部ができて、パラリンピックでメダルを取りたい気持ちがより高まった」と話す。
日体大は障害者に門戸を広げるため、体育学部の一般入試で必須だった「実技」を課さないコースを来春から導入。障がい者アスリート部はその流れに沿うもので、障害者に限定したスポーツ推薦枠も新たに設けた。三須選手はその第1号だ。同部の水野洋子監督は「一般入学してくる意欲のある学生も受け入れ、部を盛り上げたい」と語る。
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