« 服役囚の4分の1が障害者 | メイン | 当事者意識について »

「自閉症と異文化体験」Vol.1

第二回高校生小論文コンテスト 吉増剛造賞 最優秀賞を受賞した鈴木里奈さん。

鈴木さんは長岡高校1年在学中の女子生徒。

昨日開催したフォーラムに、その鈴木さんから参加していただき、作文を発表してもらった。

とても素晴らしい発表でしたので、本ブログでもご紹介させていただきます。
もちろん、彼女のお母さんからご了解をいただいております。

「自閉症と異文化体験」

 僕が風で風が僕で、僕と風は一つになった…これは、自閉症の弟が感じている世界である。私の弟は、自閉症・重度の知的障害・脳の委縮など多くの障害を持っている。そんな弟と一緒に生活していると、常識では考えられない多くの体験をする。
 自閉症の人には、音や光、振動に敏感であったり、記憶の量が極端に多かったりする人がいる。これは自閉症の特徴の一つであり、弟の場合は音や振動、気圧の変化に敏感である。
 私・弟・母の三人で散歩に行った日のことである。線路沿いを歩いていると弟が、
「通勤電車が来るよ。緑色の通勤電車が来るよ。」
と言い出した、しかし、踏切の警報機は鳴っておらず、手元に電車の時刻表があるわけでもない。まさかと思って踏切の前で待っていると、五分もしないうちに踏切の警報器が鳴り電車が来た。しかもそれは、緑色の通勤電車。その時は、すごいとは思ったが、ただの偶然だと思った。しかし、さらに線路沿いを歩いて行くと今度は、
「貨物列車が来るよ。」
と言い出した。この時も踏切の警報機は鳴っていなかった。連続して当たることはないと思いながら、踏切の前で待っていると、またしても電車が来た。それは貨物列車だった。母の話によると、弟が電車の種類を当てることはよくあるという。
 どうやら弟は、遥か彼方を走っている電車の音や振動を敏感に感じ取り、電車が来ることを種類まで当てているようだ。~~~~ Vol.2 へ続く


彼女の弟さんの特殊能力の一端をご紹介します。
↓↓↓
多面体画像

いったい何面体なのだろう?
数えるのも一苦労なほどの多面体を、見事に折り上げている。
二つの直角二等辺三角形が一つの直角二等辺三角形の面となり、その面が見事な凹凸の多面体を構成している。
三色の紙で折っているようだが、まさか三枚だけで作っている訳ではあるまい。
いや、そうなのかも!?…どうやったら、こんなことができるのか、私には到底無理だ。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://jmjp.jp/mt/mt-tb-jmjp.cgi/8196

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

※名前、メールアドレスは必須項目です。

災害時要援護者支援システムのご案内 学校ホームページの運営・支援のご案内

上記リンクをクリックした先で買い物をしていただくと当NPOに数%の手数料が入り、団体の活動費として活用されます。是非ともご協力ください。

About

2011年01月23日 10:22に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「服役囚の4分の1が障害者」です。

次の投稿は「当事者意識について」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35