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萱集め作業

笠井です。

かぼちゃを植えた後、障害の子4人と一緒に萱集め作業。
みな自閉傾向のある子のようだ。

カマを使って萱を刈って、それを一か所に集める。

「さぁ、みんなぁ、こうやって、こうするんだぞぉー、いいかい。じゃ、やろう」
掛け声かけても「はぁ~~い」と気のない返事。
それでも嫌々でも作業を始めてくれたのだが、一人だけ最初から何もせず様子を見ているだけの子がいると、せっかく作業してくれていた子数名も真似して作業を止めてしまった。

こういう時、私はどんなふうに声を掛ければ良いのか?

ウチの娘はダウン症なので、ダウン症の子の扱いは分かっているつもりなのだが、
自閉の子に対する、その時々の対応については、未だによく分かっていない。

こういう時どう対応するべきなのか!?マニュアルでもあればいいのになぁ。

さて、一人だけ黙々と作業してくれている子がいる。
無表情で、黙々と…。
近づいて「楽しいかい?」と聞いてみた。
すると、彼は何も言わずに首を横に振った。

「はっは、楽しくないか。でも、楽しくないのに、ちゃんとやってくれて君はえらいねぇ。」

作業を進めた。
刈った萱を集めて、今度は「押切り」という裁断機のようなもので長い萱を短く切っていく。
(これは、作物を植え付けた土の上にマルチ代わりに使うそうだ。)

障害の子達には萱を束にする作業を頼んだ。
彼らが束にしてくれたものを私が受け取り、裁断する。

この段階でも、やはりさっきの一人しか手伝ってくれない。
でも、その一人は相変わらず黙々と一生懸命にしてくれている。
「ありがとうなぁ」
「うん、今回の束はちょうどいい感じだぞ」
そんなふうに声を掛けてやっていると、もう一人が作業を手伝い始めてくれた。
二人になった。

「おお、いいねぇ。」
「おお、ありがとねぇぇ」
そんなふうに声を掛けながらやっていると、また一人が作業を手伝い始めてくれた。
三人になった。

でも、一人だけは、やっぱり何もせず見ているだけ。

作業を進めた。
後から作業に加わってくれたさっきの二人は、またサボり始めてしまった。

作業してくれているのは、最初の子一人だけ。
また振り出しに戻った。

ようやく作業が終わった。
最初から最後まで手伝ってくれた子は一人だけ。
でも、その一人は、一生懸命に黙々と手伝ってくれた。
彼の集中力はすごい。感心した。

障害の子だって、こんなにも役に立つんだ!!と思ったら、とてもうれしくなった。

他の子たちが手伝ってくれなかったのは、きっと、私の声のかけ方がいけなかったんだ。
彼らから手伝ってもらうために、どんなふうに声を掛けていけばいいのだろう?

うれしくなったり、反省したり、いろんな意味で勉強になった有意義な時間だった。

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コメント (2)

N:

こんにちは、自閉症児の母のNです。
農園の作業、お疲れ様でした。午後に用があったため、皆さんより先に失礼させていただきました。
萱集めの時にいろいろお話されていましたね。自閉症はそれぞれ症状が違うので、なかなか対応が難しいと思います。私自身も、我が子なのにどうしたらいいのか、対応に迷います。
人とのコミニュケーションがとることが出来ないので、見本を見せても、自分でどうしたらいいのか分からない、それがサボっているように見えるのかもしれません。

自閉症の方は、写真で作業の段取りが分かるような表があれば、言葉より分かり易いみたいです。学校の授業でも、校外学習時は写真での繰り返しです。さすがに、農園では写真は難しいですよね。

それと今回一生懸命やった子は、多分この作業が合っていたんだと思います。サボっていた子は、どうしたらいいか分からないと思ったとしたら、順番に作業を行うみたいなほうがいいかもしれません。

今回、笠井さんの声掛けはとても良かったと思いますし、声を掛けていかないと、先には進まないですから。

私自身も、我が子との毎日は感動したり反省したりで、コメントを送るなんて程遠いのですが、この活動で私も勉強していきたいと思っています。

これからも、農園の方頑張ってください。


笠井/住民安全ネットワーク:

コメントありがとうございました。

> 自閉症はそれぞれ症状が違うので、なかなか対応が難しいと思います。

↑このこと自体を私は理解していませんでした。
これを分かっているのと、そうでないのとでは、全然違います。

なので、まずは、いろんな場で、そういうことをもっともっと声を大にして皆に伝えていってください。

私はダウン症児の親ですが、ダウン症だろうが自閉症だろうが、そんなことは関係なく、障害の種類に関係なく私にできることは何でもやっていこうと思っています。

私もいろんな場面で発信していきたいと思いますので、どうぞ、私に教えてください。
障害の子を持つ親として、お互い協力し合っていきましょうね。

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2010年05月09日 08:50に投稿されたエントリーのページです。

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