skymaxです。
妻の葬儀の夜に不思議なことがありました。
斎場に泊まった夜のことです。
娘と息子を右と左の腕で抱きしめながら眠っていました。
ところが、夜中に突然目が覚めてしまいました。
私の傍らに眠っているはずの子供たちがいないのです。
時計をみると、午前2時を回ったところでした。
私はとっさに斎場に安置してある妻の遺体の元に走りました。
…いました。
子供たちが母親の遺体の傍らに立っていました。
娘と息子は母親の遺体に向かって何かを話しかけていました。
私は胸が締め付けられるようでした。
次に不思議なことが起きたのは、四十九日の時です。
私たちが新婚直後に居候させてもらっていた、妻の祖母の家で四十九日の法要をさせていただきました。
ところが、法要の最中に誰かが廊下にいるような不思議な感覚におそわれました。
見渡しても、家族や親戚は全員座敷の中にいるのです。
それではさっきから廊下にや階段を行き来している足音は誰だろうか。
私は意を決して、読経の最中に席をたち廊下に出ました。
…誰もいませんでした。
階段を誰かが登って行く音がしました。
私は足音を追いました。
誰もいませんでした。
しかしそこは私と妻が新婚直後に暮らした部屋でした。
私には何も見えないけれど、涙がこぼれました。