笠井です。
NPOとは特定非営利活動のことです。
この「非営利」の部分について、未だに根強い誤解が存在しているようです。
そこで、改めてご説明させていただこうと思い、説明するのに何か良い資料はないかと探しておりましたら、新潟NPO協会さんの出している印刷物「SO-SO(想創)」の中に、ドンピシャの記述がありましたので、それを引用させていただきます。
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「NPO=無償」または「非営利=非利益」というイメージが強いかもしれませんね。
「営利」とは簡単に言えば、事業を通じて得た団体の利益を、出資者である構成員に分配することを意味します。
一方「非営利」とは、団体の利益を構成員に分配しないという「非分配」を意味し、「利益を上げてはいけない」という意味ではないのです。
また「利益」とは「収益から経費を差し引いた分」であり、「経費」にはもちろん「人件費(給料など)」も含まれますから、「非営利=無報酬・非利益」という構図は正しくありません。
企業が利益を得ることを目的とした組織なら、NPOは社会的使命の達成を目的にした組織であると言えます。NPOと企業は仕組みや成り立ちが異なりますが、いずれの組織も労働に対する対価を得るのは当然の権利なのです。
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つまり、
企業は、利益をボーナスとして社員に分配しても良いが、NPOはそれがダメ!。
NPOの場合は、利益が出たら、それを必ず活動に使いなさい、ということなのです。
NPOは世の中に山ほどあります。
ここ長岡にも80くらいの団体が活動をしています。
しかし、そのほとんどが手弁当、無報酬の活動の上に成り立っています。
これは、NPOとして美徳でも何でもないし、むしろ未熟さを露呈している、実は恥ずかしい状態なのだと言えます。
強い「思い」から生まれたNPO...その「思い」...いったいいつまで継続させることができるだろうか?
自分たちの「思い」を実現するために始めたNPOだから、自分の仕事の時間を削り、家族との憩いの時間をつぶして行うNPO活動も、決して苦ではなく、むしろ喜びであった。
しかし、やがて仕事に支障が生じたり家族関係がギクシャクし出すと、喜びが苦に転じてくるのです。
そして、「思い」は尽きる...活動停止、団体の解散。
NPOができては消え、また、できては消え、その状況は社会にとっても決して歓迎すべきことではないはず。
ですから、私は、スタッフに手弁当・無報酬で活動させることを恥ずかしく思います。
彼らの「思い」が尽きてしまう前に、NPOが有している資源を何でも使って、何としてでも彼らに正当に報い、活動停止しないよう引き止めねばならない。
スタッフにきちんと報酬を払えるような経済基盤を整えねばならない。
市民の皆さんからNPOに対する誤解を解いてもらうことは、そのためにも重要なことなのです。