【Excel】データの並べ替え

Excelはデータを整理することが得意で、作業を効率化するためには、データを整理するデータベース機能をどこまで使いこなせるかがカギになります。
今回は、データベース機能の中の並べ替えについて、操作方法と便利な応用方法について解説します。

今回は実際に操作するファイルがあります。
ぜひ、こちらからダウンロードして、実際に操作しながら読み進めてください。

ダウンロードしたファイルの「気象」シートをご覧ください。
架空のデータではありますが、およそ半年分の北極の気象データで、天気や気温、降雪量などを日ごとにまとめました。
データが大量で情報は読み取りにくいので、整理することが必要です。

気象データ

このような時に役立つのが並べ替えです。

Excelの並べ替えの方法

まずは実際にExcelで並べ替えをする方法を解説します。

並べ替えは、次のいずれかの方法で行えます。

  • 範囲選択後に選択した範囲を右クリックして表示される[並べ替え]の中
  • ホームタブの[編集]の中の[並べ替え]の中
  • データタブの中

それぞれの[昇順][降順]ボタンで行えます。
どれも同じ機能のボタンです。

並べ替えボタン

昇順:1から9の順、文字ならAからZ、「あ」から「ん」、日付なら「2017/1/1」から「2017/12/31」の順です。
降順:9から1の順、文字ならZからA、「ん」から「あ」、日付なら「2017/12/31」から「2017/1/1」の順です。

はじめに表の並べたい項目のセルを選択し、上記のいずれかのボタンをクリックすれば、表全体を一つのデータベースとして捉えて並べ替えを行ってくれます。

「気象」シートの表を気温の高い順に並べ替えたい時は、B列のB4より下のどこか1セルをクリックし、上記の方法で降順に並べ替えします。
実際に行ってみましょう。

はじめの表に戻したいときは、日付の昇順で並べ替えを行います。

ユーザー設定の並べ替え

より詳細な並べ替えは次の手順でできます。

  • 範囲選択後に選択した範囲を右クリックして表示される[並べ替え]の中にある[ユーザー設定の並べ替え]
  • ホームタブの[編集]の中の[並べ替え]の中にある[ユーザー設定の並べ替え]
  • データタブの中の[並べ替え]

のいずれかをクリックすると次のようなウィンドウが表示されます。

詳細の並べ替え

後で説明しますが、このウィンドウは詳しく並べ替えをする時に使います。

データを選択する時のポイント

表のどこか一つのセルを選択すれば、Excelのデータベース機能は自動的に表全体をデータベースとし、1行目を項目名とします。
しかし、自動で行うので、時には私たちの想定していない動作を行います。
この動作の理解がExcelの並べ替えを簡単にできるかのポイントですので詳しく解説します。

1行目がその下のデータと変わらない場合

ダウンロードしたファイルの「項目名がない」シートをご覧ください。
実際に日付を昇順でボタンを使って並べ替えてみましょう。
このように項目名がないように見える場合ですが、Excelは「項目名がないから1行目も並べ替えの範囲とする」と捉えます。
今回、項目名はありませんでしたが、ケースによっては1行目は項目名の場合もあるでしょう。
1行目を必ず項目名としたい場合の対処方法は2つあるので紹介します。

  • 1行目を抜いて範囲選択した後、並べ替えボタンをクリックする。
    仮に今回の表の1行目を項目名とするのであれば、B3からD10までの範囲を選択して、TABキーで並べ替えする項目までアクティブセルを移動し、並べ替えボタンで並べ替えます。
  • ユーザー設定の並べ替え画面の「先頭行をデータの見出しとして使用する」のチェックを入れる。
    表のどこかのセルをクリック後に、並べ替えとフィルターの中の「ユーザー設定の並べ替え」をクリックし、「先頭行をデータの見出しとして使用する」のチェックを入れればExcelは1行目を項目名として認識します。
1行目をタイトルとする

安全なのは、並べ替える範囲をきちんと範囲選択後に、[ユーザー設定の並べ替え]画面で[先頭行をデータの見出しとして使用する]をチェックすることです。

データの間に隙間がない場合

「隙間のない一覧表」シートをご覧ください。
1行目は表が何を表しているかのタイトル、2行目に説明文「※データは架空のものです。」が入力され、3行目から一覧表が始まります。
「気象」シートでは3行目は空白行で実際の一覧表は4行目から始まりました。実はこの空白の1行はとても重要なのです。

「隙間のない一覧表」シートのセルC4をクリックし、昇順に並べ替えのボタンをクリックしてみましょう。

1行目を含むすべての範囲が並べ替えの対象となってしまいました。Excelは隙間のあるところまでを一覧表の範囲を1行目からだと考え、並べ替えを行います。
対処法はあらかじめ一覧表の上下には1行空白行、左右には1列空白列を入れておくか(今回であれば3行目に1行追加)、並べ替える範囲択(今回であればA3からE124)をきちんと範囲選択した後、TABキーで並べ替える列まで移動し、並べ替えをボタンで並べ替えます。

集計行の入った表の場合

「集計行の入った表」シートをご覧ください。
この表には一か月ごとに集計行が入っています。
この状態で、セルA5をクリックし、昇順に並べ替えのボタンをクリックしてみましょう。
集計行は一番下の行に4か月分4行と全4か月の平均の1行の計5行が移動します。日付が入っているはずのA列に集計行を表す文字が入っているので、Excelは文字列と日付を切り分けて考えていることから、集計行は一か所に纏まってしまうのです。

結果として、計算式も間違ったものになってしまいます。1月の集計行はその上31日分のセルを集計している法則だけが保持されるので1月のデータとかけ離れたところの集計をしています。
集計行が入った表の並べ替えは注意が必要です。あらかじめ集計行を削除した後に並べ替えをするなどの対処を行います。

並べ替えたら計算式はどうなるか

「並べ替えたら計算式はどうなるか」シートをご覧ください。
集計行の入った表では並べ替えると計算の参照先が想定と変わってしまいました。
今度は、その上何個のセルという参照ではなく、横方向のセルと絶対参照された範囲を参照した計算式を並べ替えたらどうなるかを解説します。

F列には同じ気温の日数が何日あるかを計算する関数が入力されています。
セルF5をクリックして昇順で並べ替えてみましょう。
並べ替えが行われますが、計算式はどのようになっているでしょうか。

セルF5を確認すると、

=COUNTIF($B$5:$B$125,B5)

となっており、セルB5に対応する日付の範囲として正常な計算式になっています。
念のためにもう一か所、セルF12を確認すると、

=COUNTIF($B$5:$B$125,B12)

となっており、こちらも正常です。F列の他のセルも同様に正常に計算されています。

集計行の並べ替えで計算式が間違ったものになってしまったのは、縦方向のみの集計だったからです。横方向の参照、絶対参照については、並べ替えてもきちんと計算されます。

ただし、より複雑な計算式の場合は例外的に間違った計算式となる場合もあるため、想定した以外の計算値が出たときは、都度確認しましょう。

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