住んでいる家のせいで、災害時の危険度が増しているとしたら……。どんなに他で防災対策をしていても、自分で自分の身の危険を高めてしまっていることになりますよね。
楽天リサーチが1千人に実施したネット調査によると、住まい探しにおいて重視するポイントで、“災害に強い”地盤や住居を選んだ人は、わずか25%以下にとどまるそう。
つまり、“地震大国”ともいわれる日本において、なんと“4人に3人もの人”が災害に強い家を探す意識に欠けているのが実態のようなんです。
そこで、宅地建物取引士の有資格者である筆者が、不動産のプロは絶対に選ばない、住んでいるだけで災害の危険度が高まる家の特徴を3つお伝えします。
■1:悪質なリフォームをしている
地震対策のリフォームではなく、外観や間取りを変えようとリフォームしている物件のなかには、専門家のチェックを受けずに安易にリフォームしている建物もあるのだとか。
たとえば、柱をむやみに切ってしまうような工事や、基礎工事が不十分なままの増築などを経ている物件は、イザというときに建物が耐えられないリスクも。
また、壁が少ない家や屋根が重い住宅も、地震に弱いといわれます。
住まいを選ぶときには、リフォーム歴もチェックするに越したことはありません。
■2:地盤が緩い
地盤の強度によって、地震の際の揺れ方にも差があります。
自分が住む土地が揺れやすいかを判断するのに、ウェブサイトなどで事前に調べることも可能です。
たとえば、国立研究開発法人防災科学技術研究所の運営する『J-SHIS 地震ハザードステーション』では、日本全国の地震ハザードを確認することもできるので、よろしければ参考にしてみてください。
■3:昭和56年6月1日以前の物件
建物に求められる耐震性の基準は、建築基準法令で定められていることについて、ご存じの方も多いでしょう。
この基準は、昭和56年に大きな改正が行われ、それ以前に建設された建物は“旧耐震”と呼ばれ、現行の基準よりも耐震性が弱いんです。
具体的には、旧耐震では震度5強程度の地震を想定して基準が定められているのに対し、新耐震基準では震度7程度の大規模地震も考慮した基準に改正されています。
築年数が古い物件は家賃や販売価格がお手頃なので、経済的事情で選んでしまう方もいるのですが、耐震性を考慮して住まいを選ぶことも身を守るためには重要です。
いかがですか? 脅かすわけではありませんが、法令の基準を満たしているからといって、地震に強い物件かというと、それはまた別の話になってきます。
もしも住まいに“弱点”を見つけた場合には、耐震チェックを行い、必要に応じて耐震補強をしておく意識が大切でしょう。
http://wooris.jp/archives/158318