地域の行事で提供された流しそうめんを原因とする食中毒事件が、6月下旬に宮城県で、7月中旬に山形県で発生しています。
宮城県で発生した事件は、ノロウイルスによる食中毒と断定されましたが、患者の検便および流しそうめんに使用した水道の蛇口とホースの接続部品からノロウイルスが検出されています。山形県の事例は調査中とのことですが、沢水を消毒せずにそのまま流しそうめんの水に利用したことがわかっています。
沢水は、冷たく澄んでいて不純物がないように見えても、有毒な物質や有害な細菌・ウイルスなどが混入している場合がありますので、沢水をそのまま飲用することや、調理に使用することは大変危険です。野外活動での飲用や調理用の水は、水道水などの適切に管理され飲用に適した水を利用しましょう。
また、流しそうめんは、屋外で不特定多数の方が一斉に参加することから、非常に衛生管理が難しい食品です。使用する水の管理はもちろんのこと、飛来する虫などの異物混入を防ぐ、そうめんを流す人の手や竹の「とい」を洗浄・消毒する、そうめんは茹でてからできるだけ早く食べる、流しそうめんの中に誤って手を入れたり、箸を落としてしまうといった参加者からの汚染を防ぐことが難しいなど、注意点がたくさんあります。このため、衛生確保が図られない中で流しそうめんを実施することは、非常に危険な行為です。
町内会のイベントなどで、流しそうめんを行うことは大きな危険を伴いますので、計画段階で流しそうめんは控えるよう配慮をお願いします。