この4月に子どもが入学・入園した家庭もあるだろう。一方で、保育園や学童保育に入ることができても、お迎えや子どもの帰宅の時間に余裕を持って対応できないこと、人の助けを借りなければならないこともでてくる。どのようにやりくりすべきか、ファイナンシャル・プランナーの中上直子氏に伺った。
保育園や学童クラブへのお迎えに間に合わない時は家族でやりくりできるとよいのですが、子育て支援制度や民間のサービスを利用する場合もあるでしょう。
昨年起きたインターネットのベビーシッター紹介サイトでの痛ましい事件は、記憶に新しいところです。この背景には、少しでも利用料金が安くフレキシブルに子どもを預けたいという保護者の切実な思いがあります。ただ、子どもの安全・保護者の安心を買うと考えるならば、一時的に家計の貯蓄ペースが落ちるとしても、必要経費と割り切ることも大切でしょう。
自治体や勤務先が行う育児支援制度には以下があります。ファミリー・サポート・センター、保育グループは、一般財団法人女性労働協会のHPから検索できます。
● 厚生労働省のファミリー・サポート・センター事業
保育施設までの送迎や学校の放課後などに子どもを預かるもので、援助を受けたい会員と援助したい会員の仲介をアドバイザーが行う相互援助活動です。
● NPO法人等の保育グループ
ここで言う保育グループとは、一般財団法人女性労働協会の保育サービス講習会の修了生で結成された団体です。料金体系や内容などは保育グループにより異なります。
● 勤務先の福利厚生による支援
厚生労働省のベビーシッター派遣事業では、一定の条件を満たせば、共働き時などに自宅でベビーシッターを利用した場合の料金が割引になります。夫婦ともに働いている時であることを確認するため、割引券の申し込み、管理、報告は事業主が行います。
環境の変化は、親子とも不安な気持ちや時間に追われて余裕がなくなりがちです。保護者が帰宅するまで安心して子どもを預けられる環境を整えて、保育園デビューや小1の壁を乗り切りたいものです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150610-00010001-benesseks-life