がんを予防するために、食生活に気をつけている方も少なくないでしょう。
実際、厚生労働省の平成24年の発表では、年間に36万1,000人もの人が、がんを死因として亡くなっていることもあり、若いうちから“がん予防”を意識した生活への関心は高まっています。
2015年3月30日に米国マサチューセッツ州ボストンで行われた実験生物学会の会合で、身近なあの食品に、結腸がんや骨粗鬆症の予防効果の可能性があることが新たに分かりました。
今回は『カリフォルニア プルーン協会』の発表を参考に、さっそくお伝えします。
■プルーン摂取で結腸がんリスクが低下する可能性が
ラットにおけるプルーンのがん予防特性の調査で、テキサスA&M大学とノースカロライナ大学が研究した結果、プルーンを含む食事が、結腸内部の善玉菌と微生物相の保持を促進し、結腸がんの発生を低下させる可能性が分かったとのこと。
テキサスA&M大学栄養・食品科学学部の研究教授ナンシー・ターナー博士は、「(さらに研究を続ける必要はあるものの)プルーンの摂取が、結腸がんの予防に役立つ有効な栄養戦略となる可能性が示唆された」との見解を示しています。
プルーンによって、お通じがよくなる効果はご存じの方も多いと思いますが、がん予防にも貢献してくれる可能性があるとは、嬉しい驚きなのではないでしょうか。
■閉経後の女性の骨密度にもよい影響が!?
さらに、最近の研究でプルーンの摂取が、骨の健康に好影響をもたらす可能性があることも示されています。
以前の研究で、100グラムのプルーン(2食分、8~10個程度)を1年間摂取すると、骨密度が上昇し、閉経後女性の骨代謝回転の指標が改善する点は既に分かっていたそうです。しかし50グラム(1食分、4~5個程度)でも同様の効果を有する可能性が判明したそう!
「手軽な軽食として日常の食事に取り入れることができるドライフルーツが、骨喪失の予防にさらに役立つ可能性があるというのは素晴らしい発見だ」と、サンディエゴ州立大学の運動栄養科学学部の研究者で准教授のシリン・フーオスマンド博士も述べています。
女性は積極的にプルーンを摂取したほうがよさそうですね!
■喫煙者の疾病リスクの抑制に役立つ可能性も
プルーンを日常的に摂取すれば、食物繊維や抗酸化剤として機能する多くの重要なビタミン、ミネラル類、フェノール類の摂取量が増加します。さらに興味深い結果として、喫煙に関連する“酸化ストレス”に対し、ある程度の保護効果を与える可能性まで示唆されたとのこと。
サンディエゴ州立大学の研究者が行った同様の研究でも、プルーンの摂取が喫煙に関連する気腫の予防に効果的な役割を果たす可能性があることが判明しているそうです。
いかがでしょうか?
従来からプルーンは美容や健康に効果が高いといわれてきましたが、今回の発表によって、具体的に“がん”などの病気予防作用の可能性があることが分かったといえます。
がん予防の食生活にも取り入れたい食品ですが、女性はさらに、プルーンが閉経後の骨密度を上げてくれる効果を意識しておくとよいのではないでしょうか。
http://wooris.jp/archives/133545