[ カテゴリー:子育て ]

児童虐待数が10年連続で最多を更新!本当に必要な支援がズレてる危険性

「虐待された疑いがある」として、2014年に全国の警察が児童相談所に通告した、18歳未満の子どもの人数が、前年と比べて34%増の2万8923人に上り、10年連続で過去最多を更新しつづけていることが、警察庁の発表により判明しました。
ちなみに、上記はあくまで警察が関与したケースであり、全国の児童相談所が対応した児童虐待の件数は2013年の段階で7万件を超えているとのことです。

児童虐待数が10年連続で最多を更新!本当に 必要な支援がズレてる危険性

◆「親からの暴力」は減っていても・・
児童虐待の報告件数が増加する一方で、内閣府や自治体のアンケート調査結果から「親から暴力を受けている子ども」は減少しているとする見方もあるようです。
しかし、たとえ肉体的な暴力がなかったとしても、子どもの養育を放棄して食事を与えなかったり、医療を受けさせなかったりする「ネグレクト」や、親から子どもへの教育・しつけに見せかけた「パワハラ」など、周囲が気づきにくい(虐待かどうか見極めにくい)虐待も存在するため、数字の上での増加や減少よりも、児童虐待が起こりにくい環境を整えることが重要といえるでしょう。

◆「虐待防止」のポスターを巡る議論
昨年の「児童虐待防止月間」に貼られた厚生労働省・内閣府による「虐待防止」のポスターが、インターネット上で物議を醸しました。ポスターのデザインは、かわいらしい赤ちゃんの写真に、標語や児童相談所の全国共通ダイヤルの番号が大きく書かれたものだったのですが、問題となったのはその電話番号の上に書かれた「虐待かもと思ったらすぐにお電話をください」「あなたの1本のお電話で救われる子どもがいます」という言葉でした。
さて、この言葉のいったいどこが問題なのでしょうか?

◆誰のための「虐待防止ダイヤル」なのか?
上記の言葉が問題となった理由は、それが虐待をしている当事者ではなく、「周囲の人」に向けられたものだったからです。インターネット上で異論を唱えていた方は、「ポスターを見てみると、虐待をしている親は『悪者』で、あなたがそうした「悪い親」から子どもを救ってあげてください』というメッセージにも読むことができる、と言っています。つまり、さまざまな理由から、育児を放棄してしまったり、自分の子どもにイライラをぶつけてしまうことに悩んでいる親は、そうした悩みをいったいどこへ相談すればいいのか?ということです。
もちろん、緊急性を感じた場合、子どもの悲鳴や泣き声を聞いた人が通報するのは、虐待や深刻な事件を防ぐうえでとても大切なことです。しかし、たとえ警察が家に立ち入って調べたとしても、子どもにアザなどの外傷が見つからないなど、その場で「虐待防止」の対処をするのが難しい面も多々あるのは実情なのです。

◆「親と子」それぞれのケアが必要
現在では、上記のポスターに掲載されていた児童相談所の全国共通ダイヤル(0570-064-000)に加えて、「全国子育て・虐待防止ホットライン」という相談窓口が開設されており、<「虐待かな?」「子育てがつらい」と思ったらお電話ください>という言葉とともに、「オレンジリボン運動(児童虐待を防止する運動)」のサイトにその連絡先が掲載されています。
サイトには「誰かに自分の気持ちを話すことで、あなたはひとりではなくなると思います」とも書かれていますが、まさに子どもへの虐待が起こる背景には、母親・父親が「ひとりで」悩みや問題を抱えこんでしまっているケースがあることも多いようです。
シングルマザーの貧困が社会問題となり、地域のつながりも希薄になっているといわれる現代においては、「親と子」の両方をケアする取り組みが、近隣の「声かけ」から電話やインターネットの相談窓口まで、さまざまな形で求められているのです。

全国子育て・虐待防止ホットライン 0570-011-077(午前10時~午後5時)

Mocosuku編集部

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150407-00000006-mocosuku-hlth

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