〈新潟〉長岡市立南中学校の2年生が演劇を通じて平和の大切さを訴えようと20日、同市幸町の市立劇場で上演会を行う。平和学習などで学んだことを基に、自分たちが脚本を書き、演出、出演する平和劇「想い、未来へ」で、戦争の悲劇を将来に伝えていきたいとしている。
同校は毎年、平和学習に取り組んでおり、今年度の2年生は長岡市内の戦災資料館や平和の森公園を見学したり、長岡空襲の体験談を聞いたりしてきた。今月には修学旅行で広島を訪れ、原爆関連施設を見学し、被爆体験を聞いた。この成果を4年前から演劇で発表している。
今年は戦後70年で記憶の風化が課題となっていることから、戦後に焦点を当てた。同校の卒業生に戦後間もない中学生の様子を取材。市内の花火業者、嘉瀬煙火工業の嘉瀬誠次さんにはシベリア抑留体験を聞いた。平和の森公園や戦災資料館開設の経緯について中心となった人々も訪ね、4幕の演劇に仕立て、インタビューのVTRを織り込んだ。
同校の元井啓介教諭は「平和はすでにあるものという意識があったが、平和を作ってきた人たちの証言を聞くなど、教員にも良い経験になった」と評価。「子供たちの演じる姿を見てほしい」と呼びかけている。
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