新しい服を買いに行くたびに、「もうちょっと足が長かったら…」「もう少し背が高ければ…」なんて、今さら叶わない願いが頭をよぎるのは、筆者だけではないだろう。
こんなことなら、子供の時にもっと牛乳をたくさん飲んでおけば良かった!…と後悔しながらも、ふと疑問がよぎる。牛乳を飲めば背が伸びるというのは、そもそも本当なのだろうか? 将来の子育てに備える意味でも、渋谷スカイクリニックの須田隆興先生に聞いてみよう。
「一概にYESともNOとも言いにくいことですが、やはり身長が伸びる方に作用すると思いますよ。牛乳に限らず、栄養バランスの良い食材をたくさん摂れば、体の発育にはプラスになりますからね」
なるほど。ただ、逆にいえば、“牛乳だからこそ背が伸びる”わけではない、ということ?
「牛乳というのはたしかにカルシウムが豊富ですが、牛乳よりもカルシウムを多く含んだ食材は他にもたくさんあります。たとえば小魚などですね。牛乳が優れているのはカルシウムの量よりも、タンパク質や脂肪などを一緒に含んでいる点でしょう」
人によって体質や遺伝子の違いがあるため、体の発育状況と栄養の相関関係を見出すのは難しいと須田先生。ただ、少なくとも牛乳だけを飲み続けていればいいわけではないのは確かだとか。
「牛乳には含まれていない成分で、成長に必要なものもたくさんあります。ですから、体の発育のためには、牛乳だけでなく他の食材もバランスよく摂取することが必要です」
また、成長ホルモンの分泌を促すためには、栄養面だけでなく、適度な運動と睡眠時間の確保も欠かせない条件だと須田先生。「寝る子は育つ」というのはある意味で正しいのだという。
結局は、よく食べ、よく遊び、よく眠るのが、子どもの発育の必要条件というわけ。うーん、それは一通りやってきたんですけどね。それでも背が高くなるとは限らないってことですね。残念!
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、web R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております
http://news.goo.ne.jp/article/r25/life/r25-20150214-00040569.html