食品に、虫、ビニール片、金属片、プラスチック片などさまざまな異物が混入していたというニュースが昨今相次いでおり、食品の安全性に関する関心が一段と高まっています。また、PIO-NET(注1)に登録された「食品の異物混入」(注2)に関する相談件数や相談事例等について、問い合わせが多く寄せられていることから、相談者の申し出の内容をまとめ、情報提供することとしました。
- (注1)PIO-NET(パイオネット)とは全国消費生活情報ネットワーク・システムのことです。
- (注2)「異物混入」に関する相談のうち、主な商品・役務である「食料品」と「外食・食事宅配」を合わせたものを「食品の異物混入」に関する相談としています。
食品の異物混入に関する相談
食品の異物混入に関する相談は、2009年度以降累積で16,094件寄せられています(2015年1月10日までの登録分)(注3)。そのうち、「異物によって歯が欠けた」「異物によって口内を切った」など、危害情報(注4)は3,191件となっています(注5)。
- (注3)「食料品」および「外食・食事宅配」に関する相談のうち、異物混入に関する相談は5.4%を占めています。
- (注4)商品・役務・設備に関連して、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けたという相談のことです。
- (注5)「食料品」および「外食・食事宅配」に関する危害情報のうち、異物混入に関する危害情報は23.4%を占めています。
2014年度受付分について
最近の傾向をみるために、ここでは2014年度受付分(2015年1月10日までの登録分)について、まとめています。
- 危害情報の割合は「食料品」では約14%、「外食・食事宅配」は、危害が発生した場合に相談に至ることが多いためか、約40%となっています。
- 食料品では、総菜などの「他の調理食品」、「弁当」が104件ずつで最多。「外食」は175件です。
- 虫など(ゴキブリやハエなど)の混入が最多(345件)、金属片などが次に多くなっています(253件)。
- 「食料品」では、ほとんどの食品で虫、金属片などの割合が高いが、一方「外食・食事宅配」では毛髪や体毛など人の身体に係るものの割合が高くなっています。
- 相談の内容別にみると、「品質・機能、役務品質」や「安全・衛生」に関する相談のほか、「接客対応」に関する相談が多く、特に「外食・食事宅配」で割合が高くなっています。
消費者へのアドバイス
- 嘔吐(おうと)、下痢、腹痛などの症状がある場合は、医療機関を受診しましょう。
- 消費生活センターに相談しましょう。
- 異物の混入に気付いたら、飲食せずに事業者に連絡しましょう。
- 異味・異臭を感じたり、健康被害につながるおそれが否定できない場合は、保健所にも連絡しましょう。
- 外食での異物の混入については、混入の事実を従業員と一緒に確認しましょう。
情報提供先
- 消費者庁 消費者安全課
- 内閣府 食品安全委員会事務局
- 内閣府 消費者委員会事務局
- 厚生労働省 医薬食品局 食品安全部 監視安全課
- 農林水産省 消費・安全局 消費・安全政策課
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20150126_1.html