[ カテゴリー:生活 ]

ありがたくて偉大!「天気の話題」が必要な3つの理由

こんにちは。朝晩、めっきり涼しくなってきましたね。関東あたりでも、そろそろ紅葉真っ盛りといった感じでしょうか。

大人の会話は、だいたいこんな調子で始まります。あなたの職場でも、毎朝あちこちで「おはようございます。今日は寒いですね」「おはよう。よく降るね」といった天気の話題が飛び交っていることでしょう。飛び交っていないとしたら、それはちょっと寂しい環境なので、明日からまずあなたが積極的に繰り出してみてください。

すでにご承知のとおり、大人のコミュニケーションにおいて、天気の話題は極めて大切です。私たちは日頃、天気の話題にどれだけ助けられていることか。もし「天気の話題禁止令」が出たら、多くの大人は途方に暮れてしまうでしょう。「天気の話題を奪うな!」という反対デモや署名運動も起きるかもしれません。

しかし、一部には「天気の話題なんてくだらない。晴れか雨かは見ればわかるし、暑いだの寒いだのわざわざ確かめ合う意味がわからない」と、天気の話題に冷たい目を向ける人たちもいます。ああ、なんと嘆かわしい。なんと浅はかなことか。そこまでは思わなくても、いつも何となく使っているだけで、感謝の気持ちを忘れている人も多いかもしれません。ここであらためて、天気の話題の偉大さを確認しておきましょう。

天気の話題がなぜ偉大か、その理由を3つ上げてみます。

理由その1「誰にとっても常に共通の話題である」
理由その2「お互いが運命に身を任せるしかない」
理由その3「利害や力関係がからみようがない」

スポーツの大きな試合や人気のテレビドラマなど、多くの人にとっての共通の話題はほかにもありますが、天気の話題にはかないません。今日が暑いか寒いかは、誰にとっても常に身近で切実で、しかもお気楽な話題です。また、誰かのおかげで晴れているわけでもなければ、誰かのせいで雨になったわけでもないので、責任のない立場で話すことができます。利害や力関係とも無縁で、気をつかったり腹を探り合ったりする必要はありません。

大人になって「世間話」の大切さと、そして難しさを知るようになると、天気の話題のありがたさをしみじみと感じます。しかし、自分から場の空気を作る気なんてさらさらなく、相手が気をつかって話を振ってくれるのが当たり前だと思っているタイプの人は、天気の話題のありがたさを感じることはできません。そのくせ、他人と上手にコミュニケーションをとれないことへの多少の引け目はあるので、相手が天気の話題などの定番のアプローチをすると、心の中でケチをつけて脆弱なプライドを保とうとします。

たしかに、天気の話題は「ありきたり」かもしれません。しかし、何となくなごやかな雰囲気を作り出せればいい場面で、「ありきたり」ではない話題、たとえば世界情勢に対する自分の見解やマニアックな知識の披露をされても、うっとうしいだけです。さらっと天気の話題を口にできて、当たり前のように天気の話題を受け止められる――。それが大人の必須条件であり、大人と大人の心の通い合いです。

ビジネスでやり取りするメールでも、天気の話題は実力を遺憾なく発揮してくれます。メールでは手紙のような「時候の挨拶」は必要ない、それがメールのいいところだ、という意見もありますが、必ずしもそんなことはありません。

冒頭の「いつもお世話になっております」のあとに、ほんのひと言「今日は青空がきれいですね」「雨が続きますね」と天気の話題を1行入れれば、あら不思議、一気にやわらかい雰囲気のメールに。それこそビジネスライクになりがちなビジネスメールだからこそ、お互いが錯覚だと知りつつも、やわらかさや親しみやすさを強調しておきたいところです。

日常的なやり取りで使ってもいろんな効果を発揮してくれますが、とくにオススメなのは、面倒なお願いごとをされたりミスを謝られたりしたときの返信のメール。気をつかっているであろう相手をホッとさせることができるし、しかも心の広さや器の大きさをにじませることができます。ただし、面倒なお願いをしたりミスを謝ったりする側が使うは危険。「なにノンキなこと言ってんだ」と相手をイラッとさせる可能性があります。

毎日の挨拶に、さまざまな場面での世間話に、そしてビジネスメールに、ありがたくて偉大な天気の話題を大いに活用しましょう。使えば使うほど、大人になった実感や大人力を発揮している喜びに包まれて、晴れ晴れした気持ちになれるはずです。天気の話題だけに。

(石原壮一郎)

All About News Dig編集部

http://news.goo.ne.jp/article/allabout/life/allabout-6004.html

Facebook にシェア
[`tweetmeme` not found]

コメントする

Facebook にシェア
[`tweetmeme` not found]

団体理念  │  活動展開  │  団体構成  │  定款  │  プライバシーの考え方  │  セキュリティについて  │  事業  │  メディア掲載  │  関連サイト  │  お問い合わせ

copyright © JMJP HOT TOWN Infomaition Inc. All Rights Reserved.   NPO法人 住民安全ネットワークジャパン

〒940-0082 新潟県長岡市千歳1-3-85 長岡防災シビックコア内 ながおか市民防災センター2F TEL:0258-39-1656 FAX:020-4662-2013 Email:info@jmjp.jp